た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

AIに負けない子どもを育てる

 AIvs.教科書が読めない子どもたち - た-くんの狂人日記の続編?

 wikipedia:新井紀子

 記事も:「教科書が読めない人」は実はこんなにいる | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース 確かに、キーワードに脊髄反射する人は多いかもしれない。オラもhatenaの民も例外ではない。

 正しいAIリテラシー*1を身につけてほしい、というのが筆者の願いだとか。

 wikipedia:アノテーションとかいうカタカナ語はわからんなぁ、と思っていたら、少し後ろで

機械で処理できるような構造化

と説明がありました。初出時にだけ説明されるのも困る*2が、あとから説明される、というのも困るもんで…やっぱり、索引がもっと普及してほしいもんだ。

 AIはソフトウェアに過ぎず、言わば関数だそうだ:AIは「単なる関数」、数学は「言語の一つ」、「文系出身」でも問題ない――Pythonで高校数学の範囲から学び始めよう:「AI」エンジニアになるための「基礎数学」再入門(1) - @IT だから、AIの写真を撮らせてください、とか言うのは本来ナンセンス、とのこと。

 で、これの話が多かったかな?:リーディングスキルテストについて - 教育のための科学研究所リーディングスキルテスト(RST))*3

実は、辞書というものは、辞書に載ってる語彙の大半を日常的に使うことができる人が、たまに出会う未知の語の意味を調べたり、正確な定義を改めて知りたいときに使う道具に過ぎない

なんで、文中の5割の言葉を知らない、という状態の人にとって、辞書はほとんど助けにならない、とのこと。ま、そらそっか。

語彙の種類や量は環境要因で大きく左右される

 今どきの子はこんな読み方したりするんだと:?AI読みとはなんぞや? – 個別指導塾 優良塾 まぁオラも(最近の)読書は知らないキーワードを読書ノートにメモしてブログにしたためることが多いから、そういう意味ではあんまり違いはないのかもしれない。でも少しでも手を動かしている、という利点はあると思ってる。

 なんか今は、国語(現代文)も科目がわかれたそうで:「現代文」が「論理国語」「文学国語」に!文学離れは本当に起きるのか|出口式みらい学習教室

 こういうのもあるそうだ:wikipedia:照応解析 記事は:衝撃!「日本語が読めない日本人」は案外いる | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース 著者の記事も:「教科書が読めない人」は実はこんなにいる | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 こういう言葉もあるんだと:馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない | 「みんなの乗馬」ブログ

 教育学の心理実験の多くは対象が教育学部生のことが多いんで、「教育学部生の心理しかわからない」という批判もあるんだと。

 RSTは「準備が出来たら始めましょう」とか表示されたりするから、こんなに親切なテストはほかにないだろう、とか言うんだけど、その文句、リハビリでやった何かのテストでも聞き覚えがあるなぁ。wikipedia:ウェクスラー成人知能検査(WAIS)かな?

そもそもテストとは、ある対象に対して能力の有無や状態を何かの手段によって図ろうとする試みです

 教育学には「テスト理論」とかいうのもあるそうなんだが、ググってもようわからん…

 こういうのもあるんだと:クロンバックのアルファ(α) | 統計用語集 | 統計WEB

 (今は)こういうのもあるんですか:google:高校偏差値

 社会科や理科は本来暗記科目ではない、って言ってたけど、理科はともかく社会科は暗記やろ、と脊髄反射しかけたんだが、それはオラが理系で理科をリカいしているからであって、歴史もなぜ歴史的事象が起きたのか、を理解すれば暗記科目ではないのかも、と思い直した。別な項では

入試は読解力を求めているのに、読解力が不足している人は(AIと同じように)暗記に走らざるを得ない

というのが事の真相ではないか、と語っていた。

「基礎的・汎用的読解力」を身につけた上で、さらに段落単位、そして文章単位、さらには科目横断的な読解力を身につけて、平常心で臨むおが、結局一番コストがかからない確実な受験対策

 wikipedia:OECD生徒の学習到達度調査はよく目にするが、大人版のwikipedia:国際成人力調査ってーのもあるんだと。

 こんな話も:【公教育・義務教育の目的・目標|大学のニーズ変容・ディプロマミル・文系縮小論】 | 企業法務 | 東京・埼玉の理系弁護士

ルビをふっても『読める』ようにならない

そうだね。せいぜいググりやすくなる程度。筆者は「意外なこと」って言ってたけど、教育に携わったことのある人なら意外でも何でもないと思うな。

 google:最長しりとり問題とかいうのもあるらしい。

就学援助率が低い学校の方が学力が高い傾向が認められている

第3章 2.2.(2)学力|政策統括官(共生社会政策担当) - 内閣府

 

講演で伝えられることは、書籍でこそ、正確に伝えることができます

ただ、どちらがより記憶に残って行動変容のきっかけになるか、というと、実際に身体を運んだ*4講演の方に軍配が上がるんじゃないか、と僕は思ってる。

 wikipedia:アクティブ・ラーニングは、準備するのが大変なんだそうだ。結果、ただでさえ多忙な教師により一層の負担を押しつけることになりかねんとか。

論理的に考える習慣を身につけさせる…ためには、消しゴムで消さずに「根拠をもって誤りを自覚し、適切に修正させる」ように支援することが重要

 

日本の社会では、多数決が幅を利かせています

科学は、それでは困るんだと。宗教裁判にかけられても、wikipedia:それでも地球は動くという必要はある、ということか。ググったらこんな記事もヒットした:「多数決」(行雲流水) – 宮古毎日新聞社ホームページ -宮古島の最新ニュースが満載!-

 wikipedia:阿部謹也先生は

コピー機が登場して、学生の学力が著しく低下した*5

と苦言を呈していたんだと。今はパソコンもケータイ(写メ)もあるから事態はより一層悪化してるのかな?

自転車の補助輪は、最初は必要ですが、どこかで外さなければなりません

ここで補助輪に例えられていたのは、穴埋めプリント。と思ってググると、著者の記事発見:穴埋めプリントを再検討してみよう | 経済教育ネットワーク

 こういうのもあるんでっか:EdTech(エドテック)とは|なぜ注目されている?具体的なサービスは? | コエテコ 著者は賛成ではないようだが。

 人間がコンピューターと本質的に異なり*6、そして優れている点は

  1. 意味が(なぜか)わかること
  2. 欲求があること
  3. 全力で怠けようとするということ(怠ける天才)

だとか。最後が興味深いね。そーえば、物理屋のキーワード?は「面倒くさい」*7だった.…

 wikipedia:学校教育法では、文芸は音楽、美術と同じ扱い*8だとか。

 何か、知らん内に高校国語も様変わりしてるらしい:変わる高校国語㊤科目再編 小説教える時間に「苦慮」:中日新聞Web

 wikipedia:舞姫 (森鷗外)のことをググろうとしたらgoogle:舞姫 教科書 なぜなんてーのをsuggestされたが、

(高校の先生にとって)指導案が安定している作品を教えるほうが圧倒的に楽だから

だそうだ。さもありなん、という気はする。現場のセンセーはどう言うかな?

 こういう問題もあるが:子どもの貧困と教育格差の関係 - 子どもの貧困・教育格差の解決を支援する | CFC | 子どもの貧困・教育格差の解決を支援する | CFC

 著者はこういうのに期待しているようだったが:[特別対談]幼児教育「義務化」がなぜ必要なのか?|ちくま新書|可知 悠子|webちくま(あとwikipedia:学童保育とか)、それで問題解決するのかなぁ?あまり勉強してないからわかんないけど、個人的には疑問符を付けざるを得ない。

わからない人がわかるように説明できたときに、初めて「わかった」なの(である)

 

暗記で(偶然)良い点を取ると、その成功体験を繰り返そうとし、論理的に考えることから逃避する

 こんなの知らニャイ…:インスタレーションって何?|仕事百科 | はたらくビビビット by Vivivit, Inc. wikipedia:Instagramとは違うんですよね?

 こんなのあるのも知らニャイ…:テープ図と線分図|算数用語集

 昨今はこういう問題もあるんだと:日本語が母語でないこどもたちをどのようにサポートしたらいいでしょうか - ことばの疑問 - ことば研究館

 こういうのもあるんだとか:ハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」

 そえばこれはその後どうなったのかねぇ?:全国600校で使われている「Pepper 社会貢献プログラム」(スクールチャレンジ) ソフトバンクがプログラミング教育を強化拡充 - ロボスタ 本書では、その後残っている学校はほとんどない、と語っていたが。

 こういう話もあるんだと:ノーベル賞受賞者、都内高卒は1人 開成、筑駒はゼロ|NIKKEI STYLE

読解力を向上させる魔法のような処方箋はなく、普段の生活の中で、ゆっくりでも正確に意味を理解しようと心がけることがまず第一歩になる

自信を持ってお勧め、だそうだ。

 という訳で、日本の教育をどうにかしたい、という著者の熱意が感じられる、読み応えのある本でした。前著はいろいろ賞もとったんだってね(『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』「ビジネス書大賞2019」大賞受賞|株式会社東洋経済新報社のプレスリリース)。本作はどうでしょう?

 あと、本書ではホーム - edumapを推してた。あと、行政や学校のホームページは機械翻訳可能なフォーマットで記述しておくことが後々の苦労を減らすことになるとか。

 そえば、(プロジェクターや電子黒板の登場で)今や黒板は絶滅危惧種なんだってね:学校の絶滅危惧種!黒板がホワイトボードに | ZIP! 2018/04/23(月)05:50のニュース | TVでた蔵 オラが教員免許取る時*9のおベンキョーでは、黒板が無くなることはないだろう、という話だったんだが…(実際、人間は動くものに視線が集まるから、黒板に板書すると無意識に目が動く、という効果はあるはず。)

 

*1:ググるとこんな記事とか:AIが市民生活に浸透する時代。【AIリテラシー】は大学生にとって必須のスキル!|スタディラボ

*2:初出時にはその重要性を判断できず読み飛ばすことが多い…

*3:()内はリンク切れの時のための保険です。正答率が向上しても解答数はあまり変化しないんだそうだ。

*4:だからオンラインの講演は考慮外。

*5:新井 紀子 (Noriko Arai) - 研究ブログ - researchmapからコピペ…

*6:焦って入力すると、時節柄?コロナり、になった…

*7:ひょっとしてオラの分野だけ?

*8:本書では21条って書いてあったんだが、ここよると18条…

*9:ウン十年前…