現代科学・発展の終焉―村上陽一郎VS.ひろさちや対談集 (生命(いのち)との対話)
- 作者: 村上陽一郎,ひろさちや
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 1994/06
- メディア: 単行本
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まぁ、前世紀末の本ではありますが、結局、本書で語られていたような(哲学的な)問いに対して答えを出さないまま、現代人はうやむやの内にドサクサ紛れに科学技術の果実ばかり貪*1っているというか、何ちゅうか。
でも、一つ面白かったのは、ひろ氏の、
日本人は宗教嫌いではなく、むしろ宗教好きだけど、宗教音痴だ
という指摘ですね。言い得て妙でしょう。
でもやっぱり、僕は『信ずる者は救われる』から宗教は必要だ、と思うんだけど、でもアナタの宗教とワタシの宗教は違って当然なんですよね。その違いを認めて、現実に対処してゆくことが必要だ、と思う。って、当たり前の結論になってしまうんだが。まぁいいや。
でも問題だ、と思うのは、こういう本を読んでいろいろ考えるのは、科学(教)の最前線を退いてから、という場合がほとんどなんですよね。まぁ、僕もある意味科学の前線をリタイアした者ですが。本当は、前線で戦っている内にこういうことに答えを出しておかないといけないような気がする。だって。退役してから答えを出したって、現実に反映させられないんだから意味な〜いじゃん。でも、前線にいる間はこんなこと考えてるヒマないんですよね。まぁ、教養課程のパンキョーでそれに類したことはちょっとやった(やらされた)ような気もするが、記憶に無いんじゃぁあんまり意味はないですよね。
うーん、こういう哲学(?)の本の感想書くのは、頭が痛くなるYO-。
*1:むさぼ