た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

いかにして民主主義は失われていくのか

 何かの本に出てきたんだよね。→ってこれか:健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて - た-くんの狂人日記 最初は居住地の図書館で発掘してみたら、書きこみ多数…でも書き込みは初めの方だけっぽかったんで、職場の図書館で借りて…

 なんか(PDFの)書評もあった。

 wikipedia:新自由主義のお話のようだ。曰く、

新自由主義、すなわち存在のあらゆる面を経済の観点からつくりあげる理性の特異な形態

だそうだ。別な箇所では、

理性および主体の生産の側徳の様式であるとともに、「行いの指導」であり、評価の仕組みである

だとさ。もっとも

新自由主義は)その言説編成や物質的実践において、単数でもなければ不変でもないことが立証されてきた

そうだが。つまり、人と時代によって定義が変わる、ってこと?

民主主義への欲望は、所与でもなければ、不変でもない

 ただ気になったのは、本書は「合州国」という表現をしてるんだよね。まぁなんか思惑があるのかも知らんが(wikipedia:合衆国)。

 本書によると、今はwikipedia:大学は、

人および市民の育成という古風な関心は排除されているか、おそらくは経済的な有利性を獲得するための能力の育成に還元されてしまっている

んだそうだ。また、

現在の高等教育は人的資本を生産し、そのことによって古典的な人文学の諸価値を転倒させている

とも。

 これは一応読んでたか:それをお金で買いますか - た-くんの狂人日記 似たようなので、デブラ・サッツの『それはなぜ売るべきではないのか』というのもあるそうなんだが、邦訳は無さ気…

 こんな本もあるんか:なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか ~アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図

 wikipedia:マッチングアプリを運営する企業にとって、デートは投資なんだそうだ。夢のない話だね…

 こんなんもあったの:企業に無制限の選挙献金を許すシチズンズ・ユナイテッド判決に異議あり! | Democracy Now Japan

 wikipedia:タクシン・チナワットはタイのwikipedia:最高経営責任者(CEO)と発言したことがあったんか(タクシン)。そしたら(故人のことを悪く言いたくはないが)シンゾーも似たようなもんじゃん:「Buy my Abenomics!」は犯罪者のせりふから?官房長官が擁護 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

 新自由主義化は、ライオンよりシロアリに似てるんだと。つまり、気が付かないうちに蝕まれていく…例えば不平等が標準*1になり、規範的*2になるんだとさ…

 政治学にはヴェイレンス*3という概念があるそうなんだが、ググるとこれ…wikipedia:感情価

定式にまとめるなら、そこにあるのは、新自由主義的合理性が自由民主主義的理性と、その理性を超える民主主義的イマジナリーの両方を空洞化するための手段

だとさ。

 ググったら、本書の記事があった:新自由主義的合理性 – surume blog

 聞き覚えはあったけど、wikipedia:ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルさんでしたか:「ミネルヴァのフクロウは、タ暮れどきに飛び立つ」ヘーゲル | Hitopedia

新自由主義自由主義と区別するのは、国家が、「市場ゆえにではなく、市場のために統治」しなければならないということである

 こういうのもあるらしいがwikipedia:散種、ようわからん…

 wikipedia:見えざる手という奴も、wikipedia:新自由主義においては存在しないんだとか。

 google:ポリティカルエコノミーとかいうのもあるらしいんだが、ようわからん…

官僚制とおなじように、資本主義もはじめは道具だったが、それ自体の目的をもつシステムへと姿を変え、あらゆる行為者をこうした目的に仕えるよう強いている

 という訳で、やっぱり第一部を読み終えたところで読みかけ放置かなぁ…

 

*1:normal

*2:normative

*3:訳注には引き付ける力、とあった。