これまたチト古い本ではあるが。
扱われているのは、wikipedia:移動で言うところの「人の移動」*1かな?
かなりの偏差があるとは言え、過去のどの社会でも、 一日に移動に費やされる時間は一日一時間程度なんだそうだ*2。で、郵便、ファクス、インターネット、固定電話、携帯電話、モバイルコンピュータなどさまざまな通信手段が普及しているにもかかわらず、人びとがなおも物理的に移動するのはなぜなのだろうか、という疑問もテーマの一つのようだ。
物理屋(崩れ)はやっぱりwikipedia:ガリレオ・ガリレイの逸話に反応してまう…
自然は静止しているのではなく常に動いている
wikipedia:パリは「観光のまなざしに向けて作られた最初の都市」だそうだ。じゃ、日本で言えば京都かな?と思ったら、やっぱりそういう記事もチラホラ…:京都とパリの「女」をめぐる意外すぎる共通点 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準(っていうか、この記事は本の宣伝っぽいが。)
道への意志を持っているのは人間だけだ、と言うんだが、wikipedia:けもの道はどうなるんでしょ?
wikipedia:ゲオルク・ジンメルという人も押さえなあかん?
大都市で洪水のように押し寄せる数々の刺激の膨大さと多様さのために、人びとはもの言わぬ態度と不感を育まざるを得なくなる
んー、何にでも反応してまう狂人にはツラい世の中…
斯界(しかい)とは何? Weblio辞書を棋界(きかい)とは - 棋界の読み方 Weblio辞書に空目して??となったり…
進化とはこのwikipedia:適応度を増やしていこうとする物語
そえばそうだったか。
wikipedia:ウォークマン(今ならむしろwikipedia:デジタルオーディオプレーヤー?オラも一時期使ったけど、その後耳が悪くなり…)は実質的に皮膚の拡張だそうだ。
wikipedia:ミシェル・フーコーが示しているように、権力の標的は「領土」と「臣民/主体」であり、両者のつながりである
オラ、そういう基本がなってないからね…
また、著者によれば、自動車は近代の「(高速で動く)鉄の檻」*3だそうだ。今はこんな話もあるようだが:クルマが「鉄」の塊なのは昔の話、存在感高まる「樹脂」…人とくるまのテクノロジー2019 | レスポンス(Response.jp)(本書でも言及はしてた記憶はある。)
wikipedia:カリブ(一番上ね)の生活の本質は運動なんだって。ここだけ取り出すのもどーか、とは思うが。
こういう概念もあるそうだ:ノーマルアクシデント(PDF)
モバイル(wikipedia:モービル)の語源の一つはwikipedia:Mob(一番上)だそうだ。最近はこんなのもあるしね:wikipedia:フラッシュモブ
wikipedia:シャルル・ボードレールがこんなこと書いてるそうだ。
大急ぎで大通りを渡ろうとしたが…(中略)…右からも左からも死神が駆け足で押し寄せてくる
この時分の「死神」は(まだ)馬車だったようだけど(せいぜい自転車)19世紀末のパリの様子を収めた貴重なムービーがYouTubeで公開され90万回再生を突破 - GIGAZINE、今は「鉄の檻」ですからね…生身の人間は負けること必至…
wikipedia:熱波は、本書では1995年のシカゴ熱波が例に挙げられていたが、オラの記憶には乏しい…(個人的事情により、日本の2010年は記憶に残ってるが。)
今や、多くの人々は夜に歩き回っている
今や、都市のなかで歩くことは、多くの場合、モールなどの歩行者専用の飛び地ないし囲い地でしかできない
いわゆる田園地方を散策するなどというのは、これまでの歴史にはまず見られなかった振る舞い方である
…
田園地方を歩いていくものの大半は、乞食か狂人かヤクザ者とみなされていた
地図は、もともと、商人、政府役人、とりわけ軍人が実用で用いる道具として、生まれた…非常に記号的なもの
地図の歴史 - た-くんの狂人日記ではどう言ってたかなぁ?(まぁななめ読みのようですが…)
私は広い公道が大好きだ
そのココロはようわからんが…
19世紀は、新たな時間、空間、社交を通じて一般の人びとの動きを「公共移動化」した世紀であると言えよう
一言で言えば、鉄道の世紀ということのようだ。(この辺?:鉄道の普及が「公認会計士」を生んだ!?[後編] – MONEY PLUS)対して20世紀は自動車の世紀(そういう本もある:自動車の世紀 (岩波新書)*4本書ではwikipedia:ポール・ギルロイという人が言ってる、とされてた。)
わたしが「モダニティ」という言葉によって指し示そうとしていることであり、近代とは、非常に強力な機械が人間の経験に瓦上に重ねられていく時代なのである
徒歩・馬・自動車による移動はシリーズ・システムで、対して鉄道はwikipedia:ネクサス(連鎖)・システムなんだそうだ。
wikipedia:グリニッジ標準時はその昔wikipedia:鉄道時間とも呼ばれていたんだそうで。
ふーん、イギリス人は蒸気機関車が好きなんだ:蒸気機関車の運転体験も!イギリス「レークサイド ハーヴァーワイト鉄道」 | イギリス | LINEトラベルjp 旅行ガイド もっとも「新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、海外渡航が難しい状況です。」がね… 一応日本にもこういうのはあるが:wikipedia:SLやまぐち号
これも勉強せなあかん…wikipedia:想像の共同体
本書では、イギリスではwikipedia:女性専用車両は1880年代に消えたとされていたが、Wikipediaの記述とはチト違う…
日本には、いまだに「wikipedia:女性専用車両」がある
自動車移動は「適応力のある複雑系(wikipedia:複雑適応系)」であり、それに対して(これまでの)鉄道システムは本質的に軍事機械なんだって。これも:wikipedia:国鉄 また「鉄道はヒエラルキー」*6とも。
ブラジルのwikipedia:クリチバのバス・システムはスゴいらしい(PDF)。
自動車システムは時間と空間を再編成しており
ググってもわからんが、本書で紹介されてたwikipedia:BMWの標語は「新世代のための自動車DNA」。もっとも、"DNA"という語は今やト〇タも使っているようで…
(第六に)自動車システムは、大量の環境資源を利用し、桁外れの死傷者を生み出している。
それは「自動車システムの普通に予想できる結果」だそうだ。もっとも、
自動車のフレキシビリティによって、さらなる旅行が促されてきた
んだそうだが。「自動車移動はフランケンシュタインが作り出した怪物」とも。これに対して、鉄道は「みんなを時刻表のなかに押し込めてしまう」訳で、鉄道が衰退したのはこれが一因でしょうね…
駐車場による土地の専有は…途方もない無駄遣いである。
でも、「道路は(が)次第に自動車に占拠されていく」…
道路は混雑の度を深め、地球上で最も危険な場所の一つになっている
wikipedia:国道66号線 (アメリカ合衆国)はよく知りません…日本にはありません…(一桁~二桁の(旧)wikipedia:一級国道は58号線まで)。
「アクタン」というのは初出時には?となったが(索引はあってもこの語は項目になし…)、読んでくとそのうち「行為主」という語に仮名がふってあった。
空港はいやに改まっている。空港のリアリティは常に少し離れたところにある
著者の言?では、
空港は(ショッピングセンター、ビジネスホテル、サービスステーション、スーパーマーケットなどと同様の)非場所(であるため)、すれ違うことはあっても出会うことはない
んだとか。まぁこれまたそのココロはイマイチわからん…
しかし今や携帯電話があるために
(かつての調整は出発前に終わっていたのに対して)今日では、多くの場合、動きながら相談や調整が行われている
んだとか…これ、オラは特にアカンのよね…(そういう臨機応変の対応が×なため)生きづらい世の中だ…まぁ携帯電話は「必要悪」だそうだが。
人びとは機械に身を宿すようになっている
しかしやっぱり今の世の中先立つもの(money)がなければ移動は困難な訳で、
歩く場合でさえまともな靴やブーツが必要である
また、
移動の手段が限られている冷えたゾーンに居る人びとはほとんど選択肢がなく、…
北海道の大部分の地はそうかな…
ネットワークは、いっそう個別化され、個々人に特有のものになり、共有される度合いが弱まっている
また、今や日本人もそうだと思うが、
米国人は対面で会話をしなくなっている
これ、オラは困るんだよね…何でかというと(僕の実感としては)、補聴器って奴は機械の音に対しては効果が薄いんだよね…(だから放送とか電話は特に苦手)
上に出てきたシカゴ熱波では、
人びとが出歩き会話していた地域では、高熱によって死亡する可能性がほとんどなかった
そうだ。やっぱり、そういうwikipedia:絆って大事なんだよね。目下のwikipedia:コロナ禍では外出しないことが推奨されているが、一人暮らしの人はどうすれば良いんでしょう…Google先生に聞いたらこういうのを紹介されるが:新型コロナウイルスによる不安やストレスなどの心の問題に対処するために
豊かであるにもかかわらず社会的不平等が存在している社会は、より平等な社会よりも、低い水準の潜在能力と福祉しか生み出せていない
注だが、
選択の機会は必ずしも自由を促進するものではない
ググってみたら「選択のパラドックス」というのがあるそうだ:選択のパラドックス 選択肢が多すぎる問題とは?選択の科学2 | ネットdeカガク またこれも注だが、
いくら経済成長したところで、相対的に所得の低い人たちは、所得の高い人たちと同じ財やサービスを得ることができない
wikipedia:スモール・ワールド現象 昔なんか本読まなかったっけ?
1985~2000年の間に、世界人口は年間1.3%増加したのに対して、世帯数の増加は2.3%であった。
元データ?は(たぶん)ここにあるから、計算してみるのも一興?今の環境だとムリっぽいがorz
電話は、話者間の距離が大きくなるほど通話時間は長くなり、頻度は下がる傾向があるんだとか。
wikipedia:ゲオルク・ジンメルが言ってるそうだが、
人は、同時に目で与えることなしに、目で受けとることはできない
google:image:見ちゃいやーんってことか?*7
こういうのも出来てるが:Category:ヨーロッパの温泉地 - Wikipedia、本書に出てきたヨーロッパの温泉地は、wikipedia:ヴィースバーデン、wikipedia:ヴィシー、wikipedia:バーデン=バーデン、wikipedia:ハロゲイト、wikipedia:ブダペスト、wikipedia:バース (イングランド)*8。
wikipedia:エピステーメーはオラわかりません…
wikipedia:ボーンホルム島はデンマークのスイスだそうだ。ちなみに日本のスイスはここ:まるでアルプスの絶景!日本のスイスと呼ばれる「千畳敷カール」が美しすぎる | RETRIP[リトリップ]という意見が多いようで。こういうのもあるが:まるで日本のスイス?山上に広がる牧歌世界・高知県「四国カルスト」 | 高知県 | LINEトラベルjp 旅行ガイド
浜辺ではすべてが役者であって観客ではない
でも(資本主義の世の中では?)
場所は名産品によって今あるような姿になっている
フランスの悪名革命記念日という奴も、1880年に創案されたものなんだそうだ。
1880年7月6日付法律が制定され、7月14日はフランス共和国の祝日に指定されました。(7月14日 - La France au Japon)
「死ぬまでに一度は行きたい世界の1000ヵ所」なんてー本もあるそうで:CNN.co.jp : 「死ぬまでに1度は行きたい」世界の名所1000ヵ所 - (1/3) まぁ目下の状況では、ほとんど見ることなしに泉下に下ることになりそうで…こうは言われるそうだが:ベニスを見てから死ね | ピアッツァの声
そえば最近はてブにこんな記事があったが:人類にとって壁とはなんなのか──『壁の世界史-万里の長城からトランプの壁まで』 - 基本読書*9 これ(ピースライン)というのは出てこなかったんでしょうか?
本書の出発点は、
さまざまなシステムへと組織された物がなければ人間は何者にもなれない
というものだそうだ。また、
変化とは事物の常態
また、自動車移動は現代のwikipedia:レヴィアタン(リバイアサン)とも。
という訳で、500ページ近くある分厚い本*10だけど何とか最後まで読み切ったが、wikipedia:2019年コロナウイルス感染症による社会・経済的影響で各国で移動制限が行われている現況(CNN.co.jp : 世界人口の93%が「移動制限」、新型コロナの感染拡大で、日本でも現政権はア〇のように「ステイホーム」とか繰り返してますね…この件に関しては鳩ポッポに軍配を上げざるを得ない:鳩山由紀夫氏「ステイホームしたくてもできない方々に思いを寄せることが政治ではないか」 | 東スポのニュースに関するニュースを掲載)を著者はどう見ているのか聞いてみたい、と思ったら、もう亡くなってました( ;∀;)wikipedia:ジョン・アーリ
*1:「この節の加筆が望まれています。」だが…
*2:日本はもうちょっと多いような気もするが。
*3:と思ったら、これ元はwikipedia:ミシェル・フーコーの用語?wikipedia:支配の社会学
*4:実家の書庫にあったかも…当分確認できないが…
*5:これのこと?[wikipedia:ヴァルター・ベンヤミン - Wikipediaの「主要概念」
*6:ググったらなぜかこれヒット:東京人が知らない「私鉄王国・関西」の超魅力 | 今週のHONZ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
*7:多分違う…
*9:図書館が再開されれば読んではみたいが…まぁhttps://www.amazon.co.jp/という選択肢もチラつく今日この頃…
*10:なんで感想書くのも半日強かかった…