た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

孤立の社会学

これの前著かな?

孤立の社会学: 無縁社会の処方箋

孤立の社会学: 無縁社会の処方箋

 

 wikipedia:新語・流行語大賞は、

流行語を定点観測して後世に伝えるべき 

 という声に応じ、始まったとされていた。

wikipedia:無縁社会の流行を読み解く鍵は二つあり、一つがwikipedia:社会的排除*1、もう一つは親密圏 | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダスの変容だそうだ。

こういう本もあるそうだが:「豊かな社会」の貧しさ - 岩波書店、本書では「豊かな社会の新しい貧困」という概念を提唱してた。

wikipedia:アンソニー・ギデンズさんの「純粋な関係」とかいう概念もあるんだそうで。ギデンズさんの定義では、

社会関係を結ぶというそれだけの目的のために、つまり、互いに相手との結びつきを保つことから得られるもののために社会関係を結び、さらに互いに相手との結びつきを続けたいと思う十分な満足感を互いの関係が生み出していると見なす限りにおいて関係を続けていく、そうした状況(において形成される)

 とされてた。

親密圏の変容は、既存の息苦しい関係からの解放感と同時に、関係を解消されるかもしれない、もしくは、関係を構築できないかもしれない恐怖感を植え付けた 

 

問題を人間関係に特化しすぎると、国家の社会保障の不備から目を逸らすことになり、安易な自己責任論を助長しかねない 

 人はひとりで死ぬ 「無縁社会」を生きるために (NHK出版新書) にも言及してたが。

ちょっとある語が僕のハートにヒットしたので:「人々の結びつきはより軽くはかないものになる傾向がある」

(これはつまり)日本社会が、家族や企業を頼りにする生活保障システムを脱しきれないまま、第二の「個人化」の局面に突入した 

 

伝統への回帰には相応の覚悟を要する 

 「孤立」というのは客観的状態で、「孤独」というのは主観的状態だそうだ。具体的に言うと、孤立は「人間関係を喪失した状態」孤独は「人間関係の欠損または消失により生じる否定的な意識」とのこと。

これは、書名に見覚えがあるな、と思ったら、やっぱり(一応)読んでたか:孤独の科学 - た-くんの狂人日記

wikipedia:家族は安定的絆から選択的絆へと変わった、とかいう言説もあるんだとか。ググってもようわからんがorz

家族関係には、人間関係にまつわる自由市場化の負の側面が先鋭的に現れている 

 あ、そうだ。一般的には男は強者、女は弱者と言われるが、男は(人間)関係弱者だ、とも言えるそうだ。*2

こんな話もあるそうだ:「人の空洞化」・「土地の空洞化」・「むらの空洞化」へ 小田切徳美・明治大学教授|解説・提言|農政|JAcom 農業協同組合新聞

これは[あとで読む]?:「平成の大合併」とは何だったのか -合併検証の課題- - 全国町村会 本書で言及されてたのは、合併で単独の統計が出なくなったために問題が(いっそう)見えづらくなった、ということはあるようだ。

google:布団詐欺師はお年寄りにとって、話を聞いてくれる良い人だったりすることもあるそうだ。オラも気ぃつけよーっと?

こんな学会もあるんだ:世代間交流学会 : トップページ

google:ポスト成長社会
とか言ってる人もいたらしいが、その後wikipedia:日本を、取り戻す。とか言ってる人が首相に返り咲いたんだから、その社会の構想は失敗したのかなぁ?でもただ頂点を目指す路線は、いずれ行き詰まると思うんだけどね。少なくとも腕力に自信のない狂人にとっては、競争一辺倒の社会では負け続けること必定ですorz

最後のまとめの言葉は、

ポスト成長社会のなか、われわれは、人間関係の煩わしさと再度向き合う必要がある 

 でした。

という訳でそんなに分量はないんだが、小難しい本は読み通すのはそれなりに時間がかかるorz

 

*1:研究者によって定義が多少異なったりするんだとか。

*2:狂人は除く?