た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

生物界をつくった微生物

生物界をつくった微生物

生物界をつくった微生物

原題は"The Ameba in the Room"*1ということで、我々は自分と同じくらいの大きさの生き物に親近感を抱くものだけど、顕微鏡を使わないとわからないような微生物にももっと注意を払ってほしい、ということだった。そうは言っても目に見えないような大きさのものに(普通の人が)親近感を抱くのはやっぱり難しいと思うなぁ。著者自身、別なところでは

(これは…)目につきやすい生き物、役に立つもの、危険なものなどに対する人間の頭に刷り込まれた反応なのだ。

とも語ってたし。
でもこのニコラス・マネーさんの語り口は、例えば

今私たちがやっている生物学の教え方は、ハリー・ポッターだけを読んで英文学全体を語るのと同じほどばかげているのだ

など、なかなか楽しいね。ある章など、"caco ergo sum"(≒I shit therefore I am 我糞をたれる ゆえに我あり)などと結んでいた。
でもちょっと許せないのは(訳注だが)、

著者にとって、寿司は軽食で、ゲテモノらしい

との記述が。最初に食べたお寿司が出来の悪い回転寿司だったのかなぁ? そういうことは、本場小樽のお寿司を召し上がってからおっしゃってくださいな。
ふーん、こんなキノコもあるんだ。wikipedia:スッポンタケ まぁでもキノコの世界にはもっと変なのもいるみたい。世にも「おどろおどろしい」姿のキノコが話題 異名は「破壊の天使」 - ライブドアニュース
今は、wikipedia:系統樹を書くのも簡単じゃないんだね(Wikipedia の「今日的問題」参照)。ディディエ・ラウールという方は「系統樹というようなものはない。」とまで言ってるんだとか。
ふーん、黄砂はヨーロッパアルプスまで飛んでったりするんだ(黄砂 - 気象庁(PDF))。
こんな説もあるんだとか。人に役立つピロリ菌 - raurublock on Hatena
こんな説wikipedia:パンスペルミア説も結構真面目に考察していた。
あと、そーえばwikipedia:腸内細菌の話もしていたように記憶する(確認できなかったがorz)から、wikipedia:藤田紘一郎さんとは話が合うかな?
てなところ辺で一応終わりにする。あとふしぎな生きものカビ・キノコ―菌学入門も読んでみようかしらん?(検索したらただいま貸出中orz)

*1:訳者あとがきでは「どこにでもいるwikipedia:アメーバ」との訳があった。