- 作者: 松野良一
- 出版社/メーカー: 中央大学出版部
- 発売日: 2011/04
- メディア: 単行本
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デジタル技術を使う人間の行動を中心において分析、検討を加えようと試みたもの
だそうですが、実際には、中央大学のセンセイを中心とした13人の論者の論文集ですな。なので、論者によって対象とする読者が違うように感じられ、統一感に欠ける。そもそも用語が統一されておらず、ヒドいのになると同一の人が書いているはずなのに、あるところではアルファベットを使い別なところではカタカナで書いてみたりと、もうメチャクチャ。
じゃぁ読むなよ、と言われそうですが、まぁキラッと光る言説も時々あるので。
僕が感心したのは、
日本では、(近大工業化社会は存在したが)近代市民社会は存在しなかったため、国民としての意識はあっても市民としての意識はない。→要するに、市民意識が低い。
私たちは、よほどトレーニングしないと自分の常識でしか他者を判断できない。
デジタル時代だからこそ face to face のコミュニケーションが重要になる。
といったところ。
というわけで、もうちょっと校正をきちんとやってほしいなぁ、というのが正直な感想ですが、それに目をつぶればそれなりにタメにはなった。