た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

誰も正常ではない

ここの続き。

 (確か本書の一節を)ググると、こんな評:「異常」と「正常」はどうやって生み出されてきたのか──『誰も正常ではない――スティグマは作られ、作り変えられる』 - 基本読書

過去は外国である

L・P・ハートリー(L. P. Hartley)の言とされてたが、詳細不明…

伝統社会の治療師*1は、精霊をなだめることはできても完全に取り除くことはできない

だから(患者は)、西洋の治療も受けるんだって。

 こういう人々もいるんですか:ジュホアンシ族は現在狩猟禁止でどんな暮らし?言語や文化、博物館があるの?【画像あり】 本書では、「無害な人びと」との表現があったが、ググっても詳細不明…

産業革命初期にヨーロッパ人が精神病のカテゴリーを最初に発明したのは、まさにこの自立に対する執着のゆえだった

で、前回最後の方にちょっと書いてたwikipedia:マーサズ・ヴィニヤードの状況は、

生まれつきの性質ではなく文化が、何が「正常」で、何が「異常」かを規定することを示す好例の一つだと言えよう

とのこと。

 こういう本もあるそうで:スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

私たちのほとんどは、(精霊の存在を信じてはいないとしても、)商品を崇め、事本の蓄積や無限の需要を神格化してきた

なんで、「精神病は私たちの文化の産物」なんだそうだ。

 こういう人も:wikipedia:荘献世子

 なんか項目も出来てるや:wikipedia:韓国における自殺 朝鮮の統治者の考えでは、

自殺はたんに近代化や産業化の自然な副産物であって、市場で競争に勝てない人々が周縁化されたり、自殺によって社会から自分自身を抹殺したりすることと同じ

なんだと。

 wikipedia:アサイラム(保護施設)

 うーん、これまたググるとこれヒット:wikipedia:唯物史観wikipedia:愚者の船 (ボスの絵画)

善意の医師たちは、(精神を病んだ人々の)監禁が真の前進を示すものだと信じていた

 wikipedia:スーザン・ソンタグ*2曰く、

(19世紀における)wikipedia:結核と同様、狂気は一種の国外追放だった。

 google:ベドラムの狂ったトムとかいう話もあるらしい。

 wikipedia:監獄の誕生は目にしたことがあるけど、昔は犯罪者が破産者や狂人と同じ空間に収容されていたりしたの?犯罪者と狂人を分離するために初めて監獄が設立されたんだとか。

19世紀末頃になってさえ、ほとんどの医師や、すべての医学校は、精神医学を医学の正当な分野と見なしていなかった。

 こんなPDFも見つかったけど:精神病理、社会、作業療法

 こんなんもあったとか:wikipedia:猫オルガン 愛猫家は発狂しそうだ…

 ヨハン・ライルというのは、この記事:wikipedia:島皮質に出てくる人と一緒かなぁ?「ドイツのwikipedia:フィリップ・ピネル」とも呼ばれたんだとか。

 wikipedia:アメリカ独立宣言の「すべての人」というのは、白人男性の土地所有者のことなんだとか。

 wikipedia:ジョージ3世 (イギリス王)

治世後期は、精神疾患に繰り返し悩まされた。

 19世紀のある医師は、wikipedia:オナニーマスターベーション)による精子の浪費を「窓から金銭を投げ捨てる」ことに例えているんだとか…

 wikipedia:ブギス族は、人間の性を5つに分けて考えるんだと。

  1. 男性
  2. 女性
  3. 転換した女性
  4. 転換した男性
  5. インターセックス(両性具有)

学問分野としての統計学の歴史は、行動病理の研究によって始まったと言えよう

 (アメリカの)1880年wikipedia:国勢調査では、総人口5000万人のうち、狂人が91997人いたんだとさ。

人種差別主義というイデオロギーを生み再生産したのは、よく言われているように無知蒙昧な庶民ではなく、科学者や医師などの高度な教育を受けた「専門家」たちだったのだ

 スティグマについて | 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部(セルフスティグマ

 「4つのA」というのも:ブロイラーによる精神分裂病群| スタッフブログ |愛知県豊橋市の精神科病院 可知記念病院

 中国の1970年代の「政治的狂気(zhengzhi fenzi')」って、wikipedia:文化大革命のことかなぁ?だったら、そう訳してほしい気も…ググったらこんな本もあったが:世界征服を夢見る嫌われ者国家 中国の狂気|株式会社ビジネス社

 醜陋*3法なんて振り仮名振られてもわからん、っちゅーの:スーザン・シュヴェイクの歴史研究が明らかにしてきた「ふつう」の正体――障害をもたらす「ふつう」とは何だったのか(森 壮也) - アジア経済研究所

精神病のスティグマは、戦時中に緩和され、平和時に復活する傾向がある

 wikipedia:南北戦争の頃、wikipedia:ノスタルジア(ホームシック)は「精神疾患」の扱いだったんだと。(同戦争では)数千人がノスタルジアで亡くなったことになってるんだとか。

 wikipedia:シェルショック wikipedia:心的外傷後ストレス障害とは似て非なるものみたい(子孫ではあるそうだが)。まぁでも

苦痛の語彙は文化や時代によって変化する

そうだが。

 wikipedia:第一次世界大戦は千の遺産を生み出したの?ググってもようわからん…戦車、毒ガス、爆撃機などを生み出した、という話は見かけた記憶があるが(こんな記事とか)。

 こんな映画もあったんだ:wikipedia:蛇の穴 (映画) この表現はジャーナリストに好まれたらしいが。

ずぶ濡れのイヌのにおいとは、細菌や汚染物質の存在を示唆する表現

AO君が喜びそうだ…

 wikipedia:ジークムント・フロイトのセッション(診察?)は、かなり高額だったらしい。こんな記事もあったが:○ 精神分析は、金持ちの道楽? | 自分らしく生きる - 楽天ブログ さらに、彼のジョークはたいていジョークには聞こえなかったんだとか。まぁ、オラのジョークも同様の批判を受けたものですが…

wikipedia:第一次世界大戦中、すべての「負傷者*4」の25%は、精神医学的負傷者だった

んだとか。

平和時における軍事精神医学の忘却は伝統と化しており

(薬の名前を)ググったらこんな記事ヒットした:「クスリで真実を自白させる」ことは本当に可能なのかを検証したムービー - GIGAZINE

 DSM*5―Ⅰの成立には、軍も大きく関わってるんだ。もっとも、

軍事精神医学の精神医学に対する関係は、軍楽の音楽に対する関係に等しい

そうだが(意味はわからんが…これで良いの?:音楽は軍楽隊から始まった | 独立メディア塾)。

 こういう本もあるらしい:よい戦争 | BOOKNERD

 アメリカもwikipedia:第二次世界大戦後は「同調の時代」だったらしいんだが…ググってもイマイチよくわからず…

 wikipedia:キンゼイ報告の名は聞き覚えがあるけど、原論文は『人間における男性の性行為』っていうんだ…

ググってもヒットせんが、ことわざにあるそうだ:

あなたが貧しければ狂人で、金持ちなら風狂

よってオラは狂人…

 wikipedia:メンタルヘルス関連の研究に使われた予算の総額は、ペットや動物の治療に使っていた金額より少ないんだとさ…

 wikipedia:朝鮮戦争は忘れられた戦争ですか:朝鮮戦争 - USS Missouri (ja)

 1970年代前半は、精神病とは精神科医が「これが精神病だ」と宣言したものだったとか。

 こうらしい:[3]ベトナム戦争から生まれたPTSD - 高原耕平|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

世界中の誰もが、トラウマ体験に対して同じ様態で反応するわけではない

 こういうのもあるんですか:wikipedia:間欠性爆発性障害

 道具の法則っていうんだ(wikipedia:銀の弾丸)。

純粋な視覚という概念は錯覚にすぎない

 精神科医療の脱施設化の流れはwikipedia:ジョン・F・ケネディに由来するらしい。ググったらお上のPDFがヒットしたが。

 wikipedia:ダウン症候群は蒙古痴呆症と呼ばれてたらしい(ソース)。

 こんなんもあったとか:wikipedia:インスリン・ショック療法

 リタリンの(商品名の)由来はWikipedia参照:wikipedia:メチルフェニデート

 20世紀末、wikipedia:摂食障害は「隠れた隠れたエピデミック」だそうで。今もそうかな?ググったらこんな記事はあったが:治療難しい摂食障害、長引くコロナも影響~全国規模の相談電話、気軽に利用呼び掛ける~|医療ニュース トピックス|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト

私たちは、自分の知る言葉で書かれていなければ、そこに書かれていることを読めない

 [あとで読む]知的障害と自閉症の関係性 - シンプレ訪問看護ステーション

 (日本の)この話も取り上げられてた:はじめに: 呼称変更の経緯|公益社団法人 日本精神神経学会 これも:wikipedia:べてるの家

 こういうのもあるんだと:ワールドナウ-障害調整生存年数(DALY)についての概要と批判

 またまたこういうのも:発達障害の子の支援につながるデジタルフェノタイピングでの研究 - 発達障害ニュースのたーとるうぃず

彼ら(末期のアルツハイマー病患者の家族)が見てほしいのは脳画像ではなく、患者と介護者であり…

自分たちの経験を正しく認識し評価してもらいたいから。

 これも何回か出てきた:mhGAP(PDF)

自閉症は遺伝的誤りと見なされるべきではない

(他の精神疾患も同様。)

 こういうのもあるそうだ:DNAに見えた「人間の証し」 - 日経サイエンス*6(HARs)

 人間とバナナは、遺伝子が50%は共通だそうで…

 こういうのもあるとか:wikipedia:反応性愛着障害

外国語(カタカナ語)は対応する日本語が持つ感情的な重みを和らげてくれる

というより、意味をよく考えず使っているだけのような気も…

 こうなんだと:「心の風邪」は製薬会社の広告キャンペーンだった。映画『マイクミルズのうつの話』

 障害研究の内なる視点は

私たちを抜きにして私たちのことを決めないでほしい

だそうだ。また、キャサリン・プレンダーガストという人によると、

精神障害者であるとは、疾患のせいで能力を欠くからではなく、社会によって能力が取り去られているがゆえに、言葉を通じて障碍者となることである

だとか。

 wikipedia:スキサメトニウム(サクシニルコリン)は通称サックスだそうだ。

涙にはけ口を見出せない悲しみは、他の身体器官を泣かせる*7

 著者のお祖父さんの言だそうだ:「いかなる疾患も、その原因はたった一つではない。健康な理由はたった一つではない。」

 機能性神経症状症*8は、最初はwikipedia:ヒステリー、次に「心身障害」と呼ばれ、さらに転換性障害*9と呼ばれるようになった障害に対応する現代用語だそうだ。

 こんなんもあるんだ:wikipedia:文化依存症候群

どんな病いも文化的な側面を持つ

 

医師は一般に石橋を叩いて渡る

 そえば最近こんなのもよく目にするか:神戸市:筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)

 wikipedia:ネパールには、

身体を治療するためには、まず心を治療しなければならない

ということわざがあるそうな。

 ヒップスター(ひっぷすたー)とは? 意味や使い方 - コトバンクは、「新しがり屋」にそうルビがふってあったけど。

心の健康は、経済、政治、ジェンダーなどを含む、総体的な社会システムの一部として理解しなければならない

 wikipedia:インターセクショナリティ*10

医療や科学の堅実なインフラに支えられた資金力のある国々(フランス、アルゼンチン、アメリカ、日本など)でも、最低限のケアを受けている精神病者の比率は25%にすぎない

 あるwikipedia:ネパールの医師は、

精神疾患』という言葉を聞いた患者は、それを世界の終わりがやって来たと解釈する

と語っていたんだと。なんかwikipedia:ネパール語の語彙?の事情もあるみたいだが。

 で、ネパールってヤギと縁が深いの?:ネパール人が愛するヤギ肉はスクティがおすすめです | ネパールロリポップ! 今までヤギと言えば鳥取だったが(大学の珍部活「ヤギ部」って何?(1/2ページ) - 産経ニュース)、認識を変えなアカンかな?精神病からの回復を象徴する写真(こういうのかな?:フォトボイス・プロジェクト)にもよく選ばれるんだって。

 ネパールでは、「メンタルヘルスキャンプ」には参加者がゼロだったけど、「慢性頭痛」のためのキャンプには、行列ができるほどの参加者がいたんだとか。日本だと逆の結果になりそうな気がするのは僕だけでしょうか…

 こういう話もあるんだ:「アスペルガーは私の誇り」 グレタ・トゥーンベリさんが投げかける「障がい」の意味 | ハフポスト NEWS

同情とは思いやりの衣装をまとったスティグマに他ならない

 wikipedia:ニューロ・ダイバーシティ

発達障害者のための援助つき雇用プログラムを受けている従業員のほとんどは、4つのF

  1. 書類整理(Filing)
  2. 花(Flowers)
  3. 食料品(Food)
  4. 汚物(Filth)

の仕事に就いている

そう言われたら、オラもFilingだわ…

 こんなのもあるんだ:wikipedia:働かない権利

 wikipedia:国際シンボルマーク(特に修正ISAの話かな?)

 文化と社会を読む 批評キーワード辞典 reboot 4 | 研究社 WEB マガジン Lingua リンガ

 wikipedia:Uber assist とかいうのもあるの?ググっても、wikipedia:Uber Eatswikipedia:電動アシスト自転車の記事ばかりヒットしてわかりません…

人間は、成功や失敗を繰り返しながら成長していくのが普通です。…誰もが失敗するに値するのです。

障害者の失敗は大抵イタいんだけどね…

(むしろ)隠蔽はスティグマを生み、開示は消すのである

 

自閉症に関しても、境界線は自然より文化によって引かれているのである

 wikipedia:en:Black is beautifulは聞き覚えがあるが、"Gay is Good"というスローガンもあるんだ(wikipedia:ゲイ解放運動)。

 前世紀初頭にはよくあったらしいね:wikipedia:神経衰弱 (精神疾患) それらの疾患がなくなった訳ではなくて、別の新たな用語でグループ化されるようになっただけだそうだ。

 訳者あとがきより

「生物」と「心理」と「文化(社会)」の密接な絡み合いによって精神病が発祥するのであり…

 という訳で、当初の予想通り(オラには)大変読み応えのある本でした(何とか貸出期限内で読み切れたし)。

 

*1:ヒーラー

*2:父が結核で亡くなってるんだ。

*3:しゅうろう、と読むそうだ。

*4:任務を果たすことができない兵士に言及するために軍が使っていた言葉

*5:wikipedia:精神障害の診断と統計マニュアル

*6:この記事自体は昔ブクマしてたが、記憶になし」」

*7:wikipedia:ヘンリー・モーズリーの言とされてたが。

*8:ハートクリニック|こころのはなし

*9:転換性障害 | メンタルサポート | ながうしクリニック

*10:オラは[あとで読む]タグつけて放置プレイ…