た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

サツマイモの世界 世界のサツマイモ

これは市の中央図書館の新着本で見かけて、手を出してみた。
こんなのもあって、著者も執筆に関わったそうだ。不測時の食料安全保障マニュアル(PDF) 大雑把にまとめると、

北日本はジャガイモ、福島辺りから南はサツマイモという区分でいも類を作れば、「日本は飢えないで済む」

そうだ。もちろん、こういう緊急時には例えばゴルフ場なんて芋畑として活用する計算らしいが。
もっとも最近は、北海道でもサツマイモを作ったりするそうだ。:北海道でもっとたくさん「さつまいも」を作りたい! | ACT NOW
ここにも書いてあるが、沖縄100号という品種は中国に渡って勝利100号になったそうだ。

東大のように時流に乗って生きていく人は米を、京大のように時流を先取りしていく人はサツマイモを研究する、私の現役時代には、研究者の分布がそのようになっていました。

なんか納得できるな。
種いもの流通は結構面倒くさいので、一般的には流通してないらしい(ジャガイモの例だが:種馬鈴しょの検査、流通 | 農政部生産振興局農産振興課)。
ジャガイモもいろんな呼び名があるそうだが(ƒWƒƒƒKƒCƒ‚‚̌Ăѕû‚¢‚ë‚¢‚ëAŒÜ¡ˆðA”n—鏒A•Ê–¼AŒÄÌ)、さつまいももいろいろあるそうだ。http://www.bionet.jp/2011/09/sweetpotato/ 本書で紹介していたエピソード(で印象あったもの)は、こういう歴史があるので、奄美地方の人はサツマイモとは呼ばずにカンショ(甘薯*1)と呼ぶそうだ。
で、サツマイモの3つの特徴をデジタル書き抜き:

  1. 太陽エネルギーを取り込む能力が非常に強いために収量性が極めて高く、米の3倍くらい収穫できる。
  2. 干ばつや台風、病害虫に強い。
  3. 調理が簡単で、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養分が豊富な「準完全栄養食品」である。

実際、中国はサツマイモを使ってバイオエタノールの生産に乗り出そうとしているんだとか。:中国におけるバイオエタノールの実用化(PDF)(まぁ3.はバイオエタノールにはあんまり関係ないが。)
ググっても見当たらないけど、著者によると、世界七大作物は

  1. wikipedia:コムギ
  2. wikipedia:米
  3. wikipedia:トウモロコシ
  4. wikipedia:ダイズ
  5. wikipedia:ジャガイモ
  6. wikipedia:キャッサバ
  7. wikipedia:サツマイモ

だそうだ。世界四大作物なら、Wikipedia にあるね。wikipedia:世界四大一覧の「産業」
著者曰く、

伝統とは守るものではなく作り変えていくものだ/古いものを乗り越えていくことで新しい伝統を作るのだ

というのが、ものづくりの原点だそうだ。
サツマイモは採りたてではなく、熟成させた方が甘くなるんだとか。:http://xn--2jsw33af1bq6g.com/197.html
観賞用サツマイモもあるんだとか。→ググったら「さつまいも盆栽」がヒット:【秋野菜】食べるだけじゃない、さつまいも盆栽の楽しみ方 - NAVER まとめ
農業には土と太陽と水と空気が必要と思われていたけど、今や土はスポンジなどでも代用できるし、太陽もLED(wikipedia:発光ダイオード)で代用できたりするもんね。なのであと考えないといけない(守らないといけない)のは水と空気、だそうだ。
という訳で、適当に選んだにしては面白かった。
(6/25追記)帯があるんだった。

粋も甘いもサツマイモ
生産者にはブランドの作り方を、消費者には健康的に過ごす食べ方を、研究者にはこれからの新品種開発を、旅行者にはルーツを巡る世界の旅を、すべてのおいもファンに贈る至極のガイドブック

あと、持ち歩いてた文庫本の読書記:

*1:もっともこの呼び方は中国に由来するらしいが。