た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

ファルマゲドン

ファルマゲドン――背信の医薬

ファルマゲドン――背信の医薬

500 ページ近い大著だから、読み切るのはなかなか大変だった。
ふーん、タイトルは著者の造語か、と思ったら、今はそういう言葉もできているようだ。ファルマゲドンの英訳|英辞郎 on the WEB:アルク
最初のうちは薬学の世界でゴーストライティングが横行していることを扱うことが多く(この辺とか)、これが問題の本質なのかな?とも思ったけど、最後まで読んだところそれは問題の一面にすぎないのがわかった。
本書の中心になるテーマは、

医薬品の分野では、一見進歩に思われることの多くが、ここ数十年間続いている医学的ケア(care)*1の容赦ない劣化をもたらし、それに拍車をかけている

というものです。実際、最近は、例えば風邪ひいて病院行ったとしても、薬を二、三*2処方されるだけで、治療らしい治療はなしorz という訳で、父の生前は父を安心させるため、と思い病院に行くこともあったが、ここ最近は障害のための定期的な通院を除けば病院に行こうと思うことはありませんorz だって、病院行ったって死ぬときは死ぬんだもん。よく「病気は治ったが患者は死んだ」*3なんていうジョークも聞かれるし。
そーえばこんなのもあったか。wikipedia:ハミルトンうつ病評価尺度 また、こんな話も:google:薬を売るために病気はつくられる
も一個デジタル書き抜き。

医療の目的は、人間の心身の脆弱さと取り組むために、できる限り技術の助けを得て無数の調整をおこなうこと、そして人類をもっとも衰弱させている苦境から可能な限りの健康を引き出すことにあるのだ

これくらいで止めとくか。

関連書籍に不健康は悪なのか - たーくんの狂人日記が出たので、図書館で読んできて少し修正を加えた。

*1:これは、病気が治ること(cure)とは別のことで両者のバランスが大事なはずだ、というのがメッセージ。

*2:これがまた、ロクに効果の感じられないんだ。

*3:出展:wikipedia:クオリティ・オブ・ライフ