- 作者: 福田雄二,福田英一
- 出版社/メーカー: 文芸社ビジュアルアート
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
この本は、どちらかというと会社のお偉いさんとか、そういう人が読む本かもしれません。僕は、どうもご馳走様でした、というのが読了感です。
だいたい、副題が「日本語を世界遺産に!」という一方で、本文は横組みだし(まぁ、英語からの引用が多いので、縦組みを断念した、と説明されていましたが)、日本語と英語を対比させて日本語の優れている点を浮かび上がらせよう、という意図は良いのですが、何も言語は日本語と英語の二つしか存在しないわけではないし(本文中で、ドイツ語には少し触れているけど、その他の言語には全く言及なし)、書名から言語に対する知見が得られるものと期待していた僕にとっては、思いっきり空振り三振でしたorz
まぁ、ためになる言葉もありましたけどね。「大衆とは、(中間層や下級階層を指すのではなく)自ら考えることを放棄し、ひたすら自己の快楽と利害だけの低い次元で物事を判断する狭量な人々」だそうです。でも、そうやって大衆を突き放して自分を上位に置いて物事を考えるのも、どうなの?!って思うんですが。あと、小林秀雄が次のように語っているそうです。「伝統のない思想は常に観念的である。伝統を忘れた言葉は常に空言である。」
まぁ、この部分は言わばデジタル切り抜き(要は手抜き)なんだけどさ。
*1:なぜ、敵を知ることが先にきているか、考えたことがありますか?敵を知ることの方が、己を知ることより遙かに難しいからです。