た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

追記(重要)

それより、僕が本書の考えをより多くの人に知ってほしい、と思う部分は、訳者あとがきと本書の一番初めにかかれている編集部からのメッセージです。本書が出版されたのは、巻末のクレジット(奥付)によると2002年7月30日。8月には、精神分裂病からwikipedia:統合失調症への呼称の変更がなされています。そういう微妙な時期に、敢えて本書を出版した、という新潮社の勇気を僕は称えたい、と思います。*1実際、図書館では本書の周りには判で押したように「統合失調症の…」という本が並んでました。確かに、人の思考は言葉によって規定される面がありますから、あるものをどう言い表すか、は大事ではありますが、この問題でいうと、重要なのは統合失調症を患う人への差別・偏見の意識をなくすことであって、その病態を何と呼ぶか、は二の次なんですね。

どうも最近、単に呼び方変えてハイ、それで終わり、ってことが多いような気がするんで、敢えて追記しました。

*1:貧乏人としては、新書版でもあったら思わず買ってしまいそう。だからお金貯まらないんだYO!という話もありますが。