- 作者: 長谷川英祐
- 出版社/メーカー: 青志社
- 発売日: 2014/04/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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wikipedia:生命とは何かは、(生命の定義によるから)実はどうにでもなるそうだ。
科学の「なぜ」には how と why があるそうだ。確かにそうか。
「適応進化」とかいう専門用語は、初出時には大して説明はなかったが、最後のほうに
生き物は状況に適応的な性質を持ったものだけが生き延びることができるので、種類により、その生き延びてきた環境に適応的な特有の性質をもっています。これが適応進化と呼ばれる現象です。
と説明されていた。この辺は、一言添えてくれれば…という気もする。まぁ、こういう薄い書にそこまで求めるのは酷か。
狂人としては、wikipedia:遺伝的浮動に説明がないのもツラいorz
wikipedia:学名の成り立ちの説明の例として、wikipedia:イヌを例に用いてたんだけど、こんなのwikipedia:ホモ・サピエンスを例に出す方がわかりやすいと思うんだが(専門的には別な問題があるのかもしれないが)。
誤解を恐れずに言えば、人間が認識している「違い」は人間の脳が作り出した構築物であり、自然に存在する違いをある程度反映しているものの、それと一致するものではない。
このずれが客観的な分類の不可能性をもたらすんだそうだ。だから?著者はwikipedia:植物をwikipedia:生物に分類するのには違和感があるんだそうで。ま、(専門家でも)そういう人もいるんだね、と。「人間は感情の動物」だそうだから。
wikipedia:NASA(転送されるけど)は今wikipedia:小惑星に注目しているんだそうだ。
という訳で、科学者が科学についていろいろ述べてるわけだが、こういう議論は科学者自身もあまりしないそうで(確かにオラも、孵り*1損ないの物理屋だが、学部時代にキッチリ議論した記憶はなしorz)、その辺は悩ましいところだね。最後のほうのまとめとしては、
科学の正しさとは絶対の正しさではなく、今その説明に矛盾は生じていないという意味での妥当さにすぎません
とのことだった。でも(数学を除く?)*2
あと興味深かったのをデジタル書き抜きorz
進化生物学の最新の知見によれば、短期的な効率だけを追求すると資源や環境を食いつぶし、短期間で滅びてしまうので、すべての生き物が今まで生き抜いてきた結果ここにいるということを考えれば、長期的な存続性をいかに確保するかという意味の選択がかかっているだろうと予測されています
書き忘れを思い出した。
最新の生態学の研究では、現実の集団の状態は時間とともに変動しており、そのような場合、直近の未来の利益を最大化するために増殖効果を最大化すると、長期的な存続可能性が下がる場合があることが示されています。(後略)
あと、返すの忘れかけた本: