た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

愉しみながら死んでいく

愉しみながら死んでいく ―思考停止をもたらすテレビの恐怖―

愉しみながら死んでいく ―思考停止をもたらすテレビの恐怖―

元は30年以上前の本だそうで(英語版 wikipedia に記載有。wikipedia:en:Neil Postmanのbibliography>1985年*1)。巻頭にあった息子さんのイントロダクションも(よく見たら)十年前orz 訳者まえがきで

本書には3つのまえがき*2があるのに恐縮ですが

なんて自虐ネタを披露してるのは面白かったが。
でも、表紙のテレビはブラウン管っぽいが、訳者まえがきのとびらの項にあるテレビの挿絵は薄型テレビorzもう、wikipedia:ブラウン管テレビは絶滅した?オラんちの居間にはまだあるがorz(映んないけど。)
あまり本論とは関係ないが、

会話は生きていくうえで大事なスキルです。

わかっちゃいるけど、耳が悪いのはどうにもならんしなぁorz

情報媒体は譬えである。

たぶん、原文では "The media is the metaphor." で、頭韻を踏んでて語呂が良いんだろうね。
あ、そーえば、ハゲの人は選挙に出られないね(見た目が悪いから)orz
wikipedia:en:Walter J. Ongが言うには、

格言や言い伝えは絶え間なく使われる。思考の本質そのものでもある。格言や言い伝えなしには思考を広げられなかったのは、思考が格言や言い伝えのなかに存在していたからだ。

とのこと。

真実の概念が、表現形式の偏りと密接な関係にある

別な個所では、「文化が言葉を話す口述から、書字、印刷、テレビへと移っていくにつれ、真実の概念も移り変わる」とも。
19世紀末では、

広告は理解を求めるものであり、感情に訴えるものではなかった。

そうだ。今と反対だね…さらには18世紀までさかのぼると、

読み書きや学習に没頭することは「精神障害の状態」

とされていたこともあったんだとか。すいません、耳の悪いオラは21世紀でも読み書きに没頭してますorz確かに、精神障害だが。

画像は見られるべきであり、言葉は理解されるべきである。

ロバート・マクニール*3曰く、テレビはwikipedia:すばらしい新世界のソーマ、だそうだ。
でも本書は、テレビの否定ではなく、注意して利用を、ということだそうだ。オラの場合は(幸か不幸か)、耳が悪くなって(強制的に)利用が減りましたorz
そうそう、こんな評も:【献本御礼】 ニール・ポストマン著, 今井 幹晴訳『愉しみながら死んでいく ―思考停止をもたらすテレビの恐怖―』(三一書房) | IWJブックレビュー 【書籍紹介・書評コーナー】
あと、巻末の参考文献見てたら、死のテレビ実験 - たーくんの狂人日記もあった。

*1:よく考えたらwikipedia:1984年 (小説)の翌年だね。

*2:(のようなもの。)

*3:カナダ・モントリオール生まれのロイター記者、との訳注があった。