た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

「集団主義」という錯覚

「集団主義」という錯覚―日本人論の思い違いとその由来

「集団主義」という錯覚―日本人論の思い違いとその由来

いつものようにはてブ経由、こちらの記事から図書館で借りて読みました。
「日本人は集団主義的だ」という通説について考察しています。詳しく調べてみると、この通説は実証的にも心理学的にも否定されるんだそうだ。(著者は、一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う(イッケンキョヲホユレババンケンジツヲツタウ)とは - コトバンクという中国の故事成語でこれを表していた。)
ただ本書は、学術的な厳密さと一般向けへの取っ付きやすさの両方を追求しているようなんだが、お値段見てもわかるように取っ付きやすさの追求には失敗している感じですなorz確かに参考文献のリストや索引など、学問的厳密さの方には合格点を出せるでしょうが。
ただ思ったんだけど、民族による違いは見かけ上のもので、実際には存在しない、という本書の主張は、木を見る西洋人、森を見る東洋人 - たーくんの狂人日記の話とは随分違うなぁ。参考文献のリストをざっと眺めたところ、このニスベットさんの著作は挙げられてないようだ(wikipedia:ルース・ベネディクトの『菊と刀』は何度も挙げられていたが)。どなんだろ?Wikipedia にもこんな項目が出来てるようですが。wikipedia:日本人論

あと、一応読み切ったので報告。