た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

頭のでき

読みかけというか、流し読みというか。

頭のでき―決めるのは遺伝か、環境か

頭のでき―決めるのは遺伝か、環境か

本書の主張は、

環境が知能の可能性に影響を及ぼす力を持っている、そして学校や文化がその環境に及ぼす役割を果たす

ということで、要するに知能の形成における環境(及び文化)の役割を強調しているのですが、もともとアメリカさんの本の翻訳なので、冗長な部分が多いことは否めない。例えば、一章をさいてユダヤ人の教育の秘密なんかを説いてるんだけど、こういうのは日本人向け、とは言えないでしょう?
また、IQ 検査の数字なんかを並べて統計的なデータを並べてるんだけど、そもそも知能を計るのにIQが適当か?という問題もあるだろうし(wikipedia:知能指数の8.正確性など参照)、ちょっと詰めが甘い気がする。
著者は『木を見る西洋人森を見る東洋人』で人気を博した、リチャード・E・ニスベット教授。そんなわけで、一読した感じでは、出版社(ダイヤモンド社)が、二匹目のドジョウを狙って出版を急いだのかなぁ、という気がする。