- 作者: 佐藤健太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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僕は、はてブで書名を見かけてたのかなぁ?はてなブックマーク - 炭素文明論 : 有機化学美術館・分館
まぁ化学の読み物なんですが、本書の冒頭から紹介文を抜書きすると(手抜き)、
本書は、いくつかの炭素化合物をピックアップし、それを人間がどう利用してきたか、また炭素化合物が人間社会をどう動かしてきたかを記していきたい。
そうだ。
化学の読み物ではあるんだが、戦車をタンクと呼ぶことについて、
英軍は、機密保持のために表向き「水を運ぶためのタンクを作っている」としていたため、その後(第一次世界大戦後)も戦車を「タンク」と呼ぶようになったとされる。
など、本筋以外の話も興味深かった。
でもやっぱり、化学を通して見た世界史*1の本、という感じになってしまうのは、売れ行きを考えると仕方ないんでしょーか?それなら、「文明論」などと大それた書名をつけるんじゃなくて、「炭素のものがたり」くらいにとどめておく方が良いのかもしれない(著者自身、「おわりに」で
「文明論」などと大上段に振りかぶった本を書くような柄ではないことは、誰よりも筆者自身が一番よく承知している、
と認めてた)。
*1:[読書]スパイス、爆薬、医薬品 - たーくんの狂人日記や[読書]銃・病原菌・鉄 - たーくんの狂人日記も参考文献に挙がってたし。