- 作者: 西内啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/01/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 11人 クリック: 209回
- この商品を含むブログ (129件) を見る
まぁそんなことはどうでもいい。
統計学が「最強の学問」となったのはその汎用性の高さ、すなわち、政治だろうが教育だろうが経営だろうがスポーツだろうが、最速で最善の答えを導けるところにある。
そうだ。まぁそれはそうなんでしょう。本書を丹念に読むと納得できる。ただ統計学に出来ることは相関関係を証明すること止まりで、そこから因果関係を説明するにはやっぱり別の分野の学問が必要になるから、「最強」というのはやっぱり誇大広告のような気もする。本書で何度も引用されていた喫煙と肺がんの関係で言うと、喫煙と肺がんの相関関係は(喫煙者も含めて)多くの人が認めてると思うんだけど、たいていの喫煙者は因果関係まで説明しないと「相関関係と因果関係は違う!」とか言って開き直り、納得してくれないんだよね*1。
全体的には統計学のいろいろな概念を紹介している、といった感じの読み物で、ビジネス書の範ちゅうからは脱してないかなぁ。統計リテラシーの重要性に目を開かせるためには良いんでしょうが、もう一歩踏み込んで、と思うと、本書は不十分。ま、一応巻末に参考文献のリストはありましたが、僕はむしろ「もっと勉強したい人のために」みたいな参考書ガイドがあったら良かったと思う。あと、記憶にある限りでは数式は一箇所出てきただけだった。本格的に統計を勉強しようと思えば、数式は避けて通れないと思うんだけど?
また、昔
統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)
- 作者: ダレル・ハフ,高木秀玄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1968/07/24
- メディア: 新書
- 購入: 9人 クリック: 153回
- この商品を含むブログ (130件) を見る