た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

焼かれる前に語れ

焼かれる前に語れ~司法解剖医が聴いた、哀しき「遺体の声」

焼かれる前に語れ~司法解剖医が聴いた、哀しき「遺体の声」

一言で評するなら、(司法)解剖*1を啓発する本、ですかな。(政権交代。前の)民主党の影もちらついているので、また今は状況も変わっているんでしょうが。どう変わったか、は、知らない。
でも確かにヘンだよな、と思ったのは、日本の検視*2・解剖に割かれる予算はだいたい3億円程度。一方で、ペット葬儀ビジネスは150億円の市場規模があるそうで、(お金で計るんなら)人間より動物の方が大事にされてるわけで、これって何だかヘンですな。
最後に、著者の思いがまとめられている言を抜粋すると、

科学的な死因究明は、人間の尊厳を大切にすることにつながり、ひいてはその国の文化を豊饒させてゆく

てな感じになりますかね。
ちなみに、柳原さんのブログはこちら

*1:詳しく言うと、「解剖」と一口に言っても司法解剖行政解剖、承諾解剖、医療承諾解剖と4種類あるそうだ。(参考

*2:検死の間違いか、と思ったら、法律的な用語としては検視が正しいんだって。(参考