- 作者: マーティンリース,堀千恵子
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2007/04/24
- メディア: 単行本
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本書の中で指摘されていて、僕も大きくうなずいたのは、インターネットは本来多彩な意見や情報に触れて知見を広め、理解と共感を広めるための道具なのに、現状では、逆に(殻に閉じこもって)それをせばめている一面がある、という指摘でした。
まぁ、著者の専門は宇宙論なので、後半は人類が宇宙に進出する話題なんかが多く、前半で指摘していたバイオテロなんかの話が、そういう可能性がある、ということを指摘するだけでサラッと流されていたのは(僕としては)少々不満でしたが。
ただ、そうだよな、と思ったのは、(世界の総人口に匹敵する)60億人が死ぬ確率は5,000万分の1*2って言ったら大したことないように思えるけど、(通常行われるように)この二つを乗じた期待値を計算すると120人ということになって、これはちょっとドキッとする数字ですよね。ま、このように、客観的なはずの数字も使い方一つで与える印象が180°違ってくるんです。
全体的には、最新の科学技術の啓蒙書、といった印象でしたが、まぁ一読の価値はあるでしょうね。