た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

火星の人類学者

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)

表題の「火星の人類学者」とは、本ブログにも何度か登場しているwikipedia:テンプル・グランディンさんが自身を評して言った言葉だそうです(が、著者のwikipedia:オリバー・サックス氏にもそういった要素はあるのかもしれない*1)。
以下、本書からのデジタル書き抜き*2

一般的な指針とか制約、助言というものはあります。でも、具体的なことは自分で見つけなければならないんですよ。(『はじめに』より)

波長がそのまま色に還元されるのではなく、脳の中で組み立てられるもの*3だった。(『色盲の画家』より)

アルコール中毒の妙薬はただ一つ、宗教中毒だ。(『最後のヒッピー』より)

賀古過去は…「思い出された現在」。(『最後のヒッピー』より)

トゥレット症候群(Wikipediaではwikipedia:トゥレット障害)のひとたちは(奥や)隅が好きだ*4。(『トゥレット症候群の外科医』より)

ひとりで歩き回ったおかげで彼は鍛えられ*5、独立心と自立心を養った。…(『トゥレット症候群の外科医』より)

盲人は(空間はなく)時間だけの世界を生きている。(『「見えて」いても「見えない」』より)

まず玩具の世界で学習することが、本物の世界を見るための準備だった。(『「見えて」いても「見えない」』より)

私たちは結局過去からの亡命者なのだ。
(『夢の風景』より)

記憶とは再生ではなく再構成であると考えている。
(『夢の風景』より)

自閉症の人の中には、「泣く」という感情を理解できず、○○さんが「変な音を立ててます。」と報告する人がいるんだって。

*1:と訳者あとがきで指摘していたような気がしたんだが、確認できなかったorz

*2:人はこれを、手抜きと呼ぶ。

*3:別に色に限った話ではなくて、視覚全般がそうだったと思う。

*4:僕も事故以前からそうなんだけど…

*5:似たような経験は僕にもある。昔は、暇のを良いことに最大約10kmも歩いた(まぁ、さすがにもう一度やろうとは思わないが)ことがある。