た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

塀の上を走れ

塀の上を走れ――田原総一朗自伝

塀の上を走れ――田原総一朗自伝

wikipedia:田原総一朗氏は、元々は東京12チャンネル(現・テレビ東京)のディレクターなんですね。どうも僕の中でwikipedia:筑紫哲也氏と縮退してしまうorz だから、田原氏は左翼だよな、と思い手を出したんだけど、軍国少年でもあったそうだし、そうとも言い切れないな、と感じた。というか、左翼・右翼がわかる! - たーくんの狂人日記で言ってたように、翼にこだわってはいけないなぁ、という思いを新たにした。言うなれば、そういう色眼鏡をかけておくと判断が早くて楽なんだけど、色眼鏡ゆえに死角ができてしまう。
タイトルの「塀」とはもちろん刑務所の塀のことで、

塀の上を走る。でも中には落ちない。

という意味だそうです。
wikipedia:桜田武氏の言だそうですが、

この国は企業と官僚でもっている。

そうだ。でもその官僚の欠点は、

  1. 無謬*1性(失敗しないことを前提にしているので、危ない橋を渡らない。)
  2. 責任をとらない(とるのは政治家)
  3. 主張が無い
  4. 自らに対する過信や過大評価(要するに、自分たちが一番アタマが良いと思っている。)

ということだそうです。なんか、そのまま(昭和の)日本人に対する批判にも読める。(2/14追記 というか、wikipedia:大企業病なんていう話もあるから、これは別に官僚に限った話ではないね。)
でもこういう書はたぶんインタビューから書き起こしたんでしょう。400 ページ近い書にふさわしい内容だ、とは言い切れない。
と言いつつ、ノートに書き写した言葉は多いけど*2。ま、だから、オラはこういう水増しされたような書こそ積極的に図書館で借りて読むべきなんだろうな。

*1:むびゅう

*2:例えば氏は、長年のジャーナリストとしての経験から、どんな国の人ともとことん話し合えば理解しあえる、と確信しているそうだ。