た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

失われゆく我々の内なる地図

 ある日の返却本だったっけ?

 出版社の記事:失われゆく我々の内なる地図|白揚社 -Hakuyosha-

道に迷うという経験は(多くの場合)心と体に傷を残す

これは僕も経験あって、事故からまだ日が浅い頃、家の近くの公園に行ったは良いが帰ることができなくなり*1、結果一人で外に出ることが恐ろしくなって家に引きこもり、ブクブク太った*2、という経験がある…

自分のいる場所を本当に知ることができるのは、その場所について話ができたり、どうやってそこに来たかを思い出せるときだけなのだ

 なんかこういう話もあるみたいだね:アフリカを出た人類、どう全世界に広がったのか ホモ・サピエンスの旅路が見えてきた:朝日新聞GLOBE+

 wikipedia:人類学で近年もっとも魅力的な説のひとつは、

私たちのナビゲーション能力こそが人類*3の成功にとって必須のものだった

というものなんだと。

私たちの祖先は、隣人たちと接触しようと試みるなかで、こうしたすべての特性*4を発達させてきた

 クン族はGoogle先生wikipedia:サン人と、アチェ族はこれを紹介されるくらい:wikipedia:アチェ州、あとヒウィ族ってーのも出てきたんだが:食うために働き、働くために食って寝る(狩猟採集民社会の労働)【前編】 | 人材・組織開発の最新記事(コラム・調査など) | リクルートマネジメントソリューションズ

 wikipedia:ゲール語 wikipedia:ピクト語 イギリスの地名はこれらの語に由来することが多く、意味を現代語に訳すとそのまんまになるんだって。ググるとこんな記事を紹介されたが:東京ウイスキー&スピリッツコンペティション-TWSC そえば北海道の地名も、たいていアイヌ語に由来していて、アイヌ語での意味はそのまんまだったりするね:都市計画の豆知識/札幌市 wikipedia:トポニムっていうの?

 wikipedia:ホロムイイチゴ

よそから来た人間にとって、北極は単調で特徴がないように見える。だがwikipedia:イヌイットにとっては…

こういう話か?:エスキモーの雪の名前は何種類?【隙間リサーチ】 │ ちりつもFILE (β

私たちにとって場所に名前を付けることがこれほど重要なのは、周りの空間を知り、手を伸ばし、世界に触れる必要があるからだ

 ケルンっていうんだ:ケルン(けるん) | 山の辞典 | 登山・アウトドア用品の専門店【好日山荘】

子どもは知らない人よりも、知っている人々、なかでも親や継父母によって殺されたり、危害を与えられるケースの方がはるかに多い…(中略)…これらのデータが示すのは、―交通の問題*5は別として―子供たちが近所の道路や街はずれをうろついても、両親や祖父母のとき以上に危険なことはない

 こういうのもあるんだ:Quarity Time(クオリティタイム)の意味と大切な人と過ごすかけがいのない時間 本書では「質の高い時間」にクオリティタイムとルビをふっていたが、これはググらんとわからんね(想像はつくが)。

 農村地域で育った人のほうが都会で育った人々よりも、ナビゲーション能力に長けている傾向があるんだと。さもありなん、かな?

 フラヌールという(フランス)語もあるそうで:ブックナビゲーション 07年04月/わたしたちは皆、都市を徘徊する探偵なのかもしれない|石山友美

 ある調査では、少女の行動範囲は少年の行動範囲の半分だったとか。

 場所細胞 - 脳科学辞典

 今は、wikipedia:fMRIwikipedia:バーチャル・リアリティを組み合わせた実験とかもやってるんだとか。こんなのとかか:接触回避行動時の脳活動:バーチャルリアリティを用いたfMRI研究(Huang et al. 2015)

 これも[あとで読む]:海馬の基礎知識

 上の場所細胞の説明に出てくるようだが、頭方位細胞というのもあって、言わば脳のコンパスだそうだ。ということは、僕が以前時々言われてた「GPSの電波受信中」というのも、あながち間違いではないのかも。今はダメ*6だと思うが…

 「場所法」とかいう記憶術は、(海外では)ロキメソッドとも呼ばれるの?:【暗記のコツ】偏差値74の僕が実際使った最強の記憶方法【記憶の世界大会でも使用】 - yamatoFOXの仕事部屋

 名前がついてるんだ:あれ、何しに来たんだっけ? ドアを開けた瞬間にド忘れする本当の理由 | GetNavi web ゲットナビ(ドアウェイ効果)

 道に迷うことは、うつの人が(人生に)迷っているのと似てるんだって。

 こういうのもあるんだ:wikipedia:国連特別報告者 本書に出てきたのは拷問に関する~

 こういう話もあるんだと:地図の歴史 / 中世(中世ヨーロッパでは東が上 イスラムでは南が上) また、ググるとこんな記事も:地図の不思議 ニュージーランドの地図は上下逆さま? | のある暮らし オーストラリアに行った時、確認すれば良かった、と、帰りの空港に降り立っから思いました…

 こういうのもあるんだと:VRと医療の未来:ゲームで認知症を診断する新たな検査法の確立へシー・ヒーロー・クエス

 wikipedia:ステレオタイプ脅威

 (洗濯機が一般的になるまで)月曜日が伝統的な洗濯の日だったんだと。(出典:洗濯するって英語でなんて言うの? - DMM英会話なんてuKnow?

 なんか見覚えがある=リハビリでやったかも…:Rey-Osterrieth 複雑図形 (ROCF) | st-medica

 wikipedia:ミルグラム実験で有名なwikipedia:スタンレー・ミルグラムは、wikipedia:メンタルマップに興味を持ってたんだって:第1回 行動を観察すれば人間心理のどこまでを明らかにすることができるのだろうか-S. Milgramの「空を見上げる人々」実験を題材にして- | オージス総研

 うーん、本書ではwikipedia:ロンドンは世界一迷いやすい都市だ、という話があったんだけど、こういうマイナスの情報は単純にググっても見つかりませんなぁ… なんで、汚名返上を目指して、「レジブルロンドン」という計画もあるんだとか:世界各地の案内表示の最新デザイン63例を紹介!『世界の美しいサインデザイン』|haconiwa|「世の中のクリエイティブを見つける、届ける」WEBマガジン でもそれを言うなら、京都とか札幌はレジブルだと思うけど(趣がない、とか宣う人もいたと記憶するが*7)。まぁ、

親近性は、空間の知覚を歪める

よく知っている場所は、心の目では拡大されるんだって。そらそうやろ、という気はする。

 (例えば)一階と二階の配置が違うのも、迷う原因になるんだとか。

ほとんどの病院はインテリジブル*8でもレジブルでもないから、その中を移動するのはとても難しい

これは全く同感です。入院したことのある人なら、同意してくれると思う。病院の設計をする人は、まず自分が入院してみろ、っちゅーねん。まぁ、夜中眠れなくて病院の中を徘徊して、霊安室を探し当ててビビる狂人の側にも問題あるとは思いますが…

 DTD(発達性地理的見当識障害)というのも出てきたんだけど、ググってもズバリは見当たらず…代わりにこの記事はオラには興味深いかも[あとで読む]:高次脳機能障害での地誌的見当識障害(地誌的失見当識)とは何ですか。道に迷うのです。 |むさしの森法律相談事務所

 wikipedia:指輪物語に出てきたらしいが、

さまよう人々のすべてが迷っているわけではない

 

GPSwikipedia:グローバル・ポジショニング・システム)に頼ることで、私たちは極めて多くのものを失う。…空間の中で自分がいる場所を確実に知る代わりに、私たちは場所の感覚を失う。

オラはそもそも使い方がわからんorz スマホは持ってるが、機能OFFにしてる気がする。

 というわけで、なかなか面白かった。だから?予約が入り後半は斜め読み…

 

*1:そうえば家のすぐ近くの床屋にも、一人で行けたけど帰ってこれなくなったことがあった…当時は存命の父にケータイで救助要請…

*2:これは炭酸コーラの飲み過ぎ、という面も…

*3:wikipedia:ホモ・サピエンス

*4:ナビゲーションのスキル、空間認識、方向感覚、景観の地図を覚える能力、出かけるための動機

*5:自動車の台数が増えて(自動車保有台数は36万台増え8100万台超へ。乗用車の平均車齢は8.53年に伸び、平均使用年数も12.91年へ長期化|Motor-Fan[モーターファン])、路上が危険になっている、ということ。

*6:まぁここで書いたように、大分復活してきた、とは自認するが、元の能力には及ばないだろう…

*7:思い出した。これだ:北海道地名をめぐる旅 - た-くんの狂人日記

*8:intelligibleの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB