図書館で見かけて手を出した。
相手を少し酔わせて聞き出した話なんだと。
wikipedia:神経細胞(ニューロン)は、食うか食われるかの環境の中で、知覚や運動の素早さが有利に働くようになり、そうした活動の速度を高めるべくニューロンが進化した、という仮説が一般的だそうで、本書では理にかなっている、と評していた。
脳の信号が伝わるのはだいたいミリ秒単位だから、電気信号(だいたいwikipedia:ナノ秒単位?)の100万分の1の速さに過ぎないんだとか。
進化というのは「つぎはぎ」のプロセスだ
そえばこんな本もあったね:つぎはぎだらけの脳と心 - た-くんの狂人日記
脳はつまるところ、行動を起こすために存在している
推測については、科学者は仮説" hypothesis"という言い方を好み、哲学者は推論"conjecture"という言い方を好むんだが、著者によると意味するところは一緒、とのこと。
wikipedia:カール・ポパーは、科学について、真実について現時点で十分な根拠を持つ学説もいずれ新たな観察が現れ、あらゆる解釈に疑問を投げかけて、現在の説は、より包括的な説にとってかわられる、と論じているんだそうだ。wikipedia:アルベルト・アインシュタインが私の説もいずれ葬り去られる、みたいなことを言ってたと思うんだけど(ググっても正確な言い回し不明orz)、それってこういうことだったのね。
例の「生まれか育ちか」という問題は、wikipedia:フランシス・ゴルトンの頃から論じられてるんだ。:「双子研究」で何がわかるの?☆マイマイ&トッピーと遺伝について学ぼう-第3回☆ | 遺伝子検査・DNA検査のMYCODE(マイコード)
野生のキツネを従順にする、っていう実験の話は聞いたことあるな。これかな?:野生のキツネを犬のような従順なペットにするための交配実験から明らかとなった家畜化遺伝子(ロシア研究) : カラパイア
ミネソタのMISTRAっていう実験はこれのことかな?:ライフスタイル / IQは遺伝子に組み込まれているのか-双子の研究で学界も変化 / WSJ日本版 - jp.WSJ.com
双子が生まれる確率は、ググったらこんなんヒットしたけど:【医師監修】双子を妊娠する確率は?妊娠したら、いつ頃わかる? | マイナビウーマン子育て 本書に載ってた数字は、一卵性双生児が1/270、二卵性が1/115 だそうだ。なんかでも、確率という言葉がきちんと定義されず独り歩きしてる気も…まぁいいや。
で、上に出てきたMISTRAからは、IQ(wikipedia:知能指数)の分散の約70%が遺伝で説明できるそうだ。まぁ、これまた何ともビミョーな数字で…まぁでも
双子研究は、個人個人のパーソナリティや認知能力の違いに遺伝が平均してどのくらい影響するかを測ることができるが、その違いを生み出す生物学的なメカニズムを明らかにできるわけではない
そうですから、話のタネ程度?
また、
個人レベルのDNAの比較から、ひとりひとりの遺伝的な違いは平均してDNA全体の1/1000にすぎない
んだとか。
こんな人もいたとか:wikipedia:サンティアゴ・ラモン・イ・カハール 自伝も:脳科学者 ラモン・イ・カハル自伝―悪童から探求者へ
なんかググったら本書の記事がヒットしたんで、リンク貼っとく。:40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた:ゆうどうの読書記録:SSブログ
「脳の可塑性」って、確かに何だかよくわからないかも(こんな説明もあったが)。本書での簡単な定義は
新たな経験の結果として脳が自身の接続と機能を変えていく能力
だそうだ。そもそも(日本語の問題だが)可塑の「塑」の字が書けない…
うーん、本書には今は鳴く鳴鳥類のメスもいると認識されてる、とかいう話があったんだが、ググってもようわからん…せいぜいこんな記事?:雌がさえずらないのは子の安全のため? | バードリサーチニュース
wikipedia:幻肢痛は、(脳の)皮質の再編に伴う痛み、という説が有力なんだと。これか?:失った手足の痛みを感じる仕組み | 東京大学
wikipedia:体性感覚 道具を使うことによって、この地図が書き換えられるんだって。だから、道具を使いこなすには練習が必要なんだとか。
永続的な満足を得ようと努力してもだいたいは不満足に終わる。その理由の一端は、比較対照することで知覚するという脳の能力、あるいはそうせざるをえない脳の制約に帰することができるだろう
だから、幸福へのカギはむしろ不幸にあるのかもしれない、とか。
wikipedia:受容野(本書で出てきたのは視覚の話だが。)
視覚は動くものにしか反応しないから、動かない虫の中にいるカエルは、何も食べられず飢え死にしてしまうんだとか。
これの話、オラようわからん…ミディ=クロリアン - スター・ウォーズの鉄人!(一応劇場で見たんだっけ?まぁ当時の回復度合いはそんなもんだった、ってことでしょう。)
そっか、Wikipediaにこんな項目も出来てるか:wikipedia:脳の10パーセント神話
触覚(Wikipediaではwikipedia:皮膚感覚)は単純なイエス・ノーの感覚ではないそうで、ちょっとググるとこんな記事があった(あとで読む)わたしたちは触覚のことを忘れている!? 「触れる」を楽しく科学する | SEKAI 未来を広げるWEBマガジン by 東進
うーん、ググったら本書のGoogleブックスヒット…「google:機能を理解したければ構造を研究せよ」
サーマルグリル錯覚とかいうのもあるそうだ:NITech VRM Lab. - RESEARCH
人類がひとつの動物種として成功を収めたのは、結果の予測(報酬か罰か)に基づいて行動を選ぶ能力に長けていたからだ
オラ、その予測が上手だとは言い難い、と思うんだけど…だから失敗したのか?! これからも失敗するのかorz
本書に載ってたYoutubeはこれかな?
こんなのもあったのか:2014年ノーベル生理学・医学賞:空間を把握する脳のメカニズムを解明した3氏に | 日経サイエンス (日本では)この年はこれでかすんでしまったようだが…【特集】2014年ノーベル物理学賞受賞 Special contents - The Recipients of the 2014 Nobel Prize in Physics - JSAP 応用物理学会
今は神経生理学の第二の黄金時代なんだそうだ。第一はいつだ?
wikipedia:アウグスト・クローグの原理は「非常に多くの問題について、その問題の研究にとくに適した1種類ないし数種類の動物がいる」っていうんだって。
側抑制(そくよくせい)とは - コトバンクなんてーのは、説明読んでもわかったようなわからんようなorz
霊長類の視覚とコウモリのwikipedia:反響定位は、神経の反応の仕方などが似通ってるんだとか。Google先生に聞いたら、人間でもこんな話はあるらしい:一部の視覚障害者は、自ら発した「音の反射」から景色を“見る”ことができる──そのメカニズムが明らかに | WIRED.jp
wikipedia:麻痺の話でも、制御能力と筋力は司る脳内の基盤が違うらしい。わかりやすく言うと、ピアニストと重量挙げの選手は違うよ、と。
で、現在のwikipedia:リハビリテーションでは、右手が使えなかったら左手を使う、というように「代償」に焦点があてられるんだけど、一方で「回復」というのも問題になるんだとか。ググったらこんな記事あったけど(あとで読む):脳卒中リハビリテーションにおける「回復(Recovery)」と「代償(Compensation)」 : Keep On Thinking
ヒトやカエルは咽頭を使って声(音)を出すが、鳥はwikipedia:鳴管を使って声を出すんだって。たぶんwikipedia:生物学の基本だね。これでも一応wikipedia:理学部卒業してるんだが、学科が違うだけで隣の畑は何作ってるんだろう状態…
wikipedia:相貌失認ってーのがあるが、同様に音声失認(Wikipediaではwikipedia:失認の聴覚失認かな?)ってーのもあるそうで。オラ、言ってみればこの気があるんだな…(要するに耳が悪い、と説明してるが。)だから、一般の補聴器は(ただ音を大きくするだけで)効果が薄いんだよね…多少調節はしているみたいだが。あと、高価な機種*1とそういう面にも配慮してるらしいが。
wikipedia:心の理論は英語での略称はToMか。仲良くケンカしな?
トムとジェリー | ジェリーがトムの面倒を?| WB Kids 本書で説明に使ってたのはたぶんこっちだが:
The Heider-Simmel Illusion これが人間以外の動物にもあるのか?、は、議論中みたいだが(上のWikipedia参照 誤信念課題も)。
wikipedia:自閉症に関連する遺伝子は、本書執筆時点で880以上も見つかっているんだそうだ。だから、この遺伝子が自閉症発症の決め手、みたいな話には注意した方が良いね。
なんかこれまた議論がかまびすしいようなので、無難に本書のデジタル書き抜きをしておく:
ハーロウの(代理母)実験 から分かることは、現実の環境の中で生き残っていく哺乳動物になるためには、健康な肺や心臓や腎臓以上のものが必要である
だから、昨今の感染症対策は、過度に健康な肺や心臓や腎臓を生き残らせることに焦点を当てているように(僕には)感じられるんだが…
サル(チンパンジー)が他者を助ける行動については、やっぱりこの辺か:要求に応じた手助け | 京都大学霊長類研究所 - チンパンジーアイ
うーん、(今は)これはググってもいろんな結果がヒットして…google:愛は自然の力
気まぐれぺルドン Flojo旅 恋愛は生存本能から進化した ② | 気まぐれぺルドン - 楽天ブログ (だから)本書の表現では、恋愛はポジティブな依存症だそうだ。(今は)ググるとネガティブなのばっかヒットするけど…恋愛依存症の症状って?なりやすい人の特徴や原因、克服方法について | 【公式】Pairs(ペアーズ)
遺伝は性的指向を決める重要な重要な因子である。しかしほかにもっと 多くの因子がある。また、男性への遺伝の影響は女性よりもある程度大きい
動物は、程度の差はあれみな「誤り訂正学習」をするもんなんだって。人間の特権ではありませんよ、と。じゃないと、生き残れないからね。
これはオラにとっては重要だから、デジタル書き抜きしちゃう。
話している相手の顔が見えるほうが話の内容が聞き取りやすいと感じたことはないだろうか。これは、脳が視覚と音声を組み合わせて話を解釈しているからだ (そう、あなたは読唇術ができる)
広告に関しても、男女で違うらしい:男性と女性に対する広告の違いについて | 販促物をラクラク管理 SPinno
うーん、wikipedia:アルトゥル・ショーペンハウアーの結婚に関する言は、こんなのは見つかるが、ググっても本書に載ってたのはヒットしませんね…こんなこと言ってるんだとか:
結婚とは、ヘビの群れの中からウナギをつかむことを期待して、 中が見えない袋の中に手を突っ込むようなものだ
まぁ本文ではなく、()の中の記述ではありましたが。一方、「意志の自由は自意識から証明できるか」という論文の内容は、wikipedia:アルベルト・アインシュタインによる表現がわかりやすいですね:
人は自分が望むように行動することができる。しかし自分が望むように意志することは出来ない
これまたwikipedia:アルトゥル・ショーペンハウアーが言ってるらしいんだが。
思いやりが道徳性の基礎である
で、今やwikipedia:ヒトゲノムからwikipedia:コネクトームの時代なんだと。wikipedia:ヒトゲノムで頭の時計が止まってるオラは、アタマが古い訳だ…
「耳の形が脳の聴覚野を育てる」なんていう話もあるそうで(実際、耳の形は重要だ、って話は別なところでも目にした。ググったらこんな話(あとで読む):中学2年生、13歳「人とは違う耳の形。愛着があって」小耳症・外耳道閉鎖症 | きこいろ - 片耳難聴の情報・コミュニティサイト
で、あくまでも身体が神経系の機能を導いているのであって、逆ではない、とのこと。
wikipedia:en:George Henry Lewesという人が言うには、
ものを考えるのは人間であって、脳ではない
とのこと。
依存性の薬物(wikipedia:コカインやwikipedia:ヘロインはもちろん、ここではwikipedia:ニコチンやwikipedia:エタノールも含む)はwikipedia:ドーパミン・ニューロンの活動レベルを上げることで作用するんだとか。要するにドーパミン系が乗っ取られてしまうから、再発することが多いんだって。気を付けませう。
TD学習とかいうのは、ググったらこれヒット:【苦しみながら理解する強化学習】第6章 TD学習 – yoheitaonishi@DataHax
日本では?wikipedia:AlphaGoが人間に勝利したニュースが注目を集めたけど、それ以前にwikipedia:バックギャモン*2では'90年代にすでにコンピューターが人間に匹敵してたんだとか:囲碁・将棋 人間対AIは対決から共存へ バックギャモンプレイヤー「人間も成長できる」 | ABEMA TIMES
いわゆる「直感」には、ドーパミンが重要な役割を担っているらしい:食事や運動etc.、直感力を鍛えるために適切な生活習慣とは。 | Vogue Japan
そえばwikipedia:情報についてきちんと定義したのは、wikipedia:クロード・シャノンさんだったか。
で、執筆者(の一人)によれば、「脳は万物の真の創造主」だそうだ。確かに、神様持ち出すより説得力はある。問題は、私の脳とあなたの脳は違うこと…
脳はデジタルでかつアナログなんだそうだ。
脳の核心的機能は 予想すること
なんか、wikipedia:診療放射線技師が自動画像認識ソフトに頼りすぎらしいんだけど、これか?人工知能が医療を変える! 医療分野におけるAI研究開発最前線2019 —月刊インナービジョン2019年7月号
wikipedia:神経細胞(ニューロン)の種類は数百種類(数十でも数千でもない)だそうだ。
記憶は、脳内の何兆ものシナプス結合の強さのパターンにより保存される
最後のまとめも味わい深かった。
この本に書かれている説明の中にも、いずれ部分的に、あるいは完全に誤っていたとされることがらがいくつか出てくることは間違いない。…科学的とはあらゆる仮説を検証し、練り直し、改善していく継続的なプロセスなのだ。
また、本書を読んでた前後にこのニュースがあったんだけど:機械へ意識をアップロード? 東大准教授、不老不死への挑戦 研究の活力は“死への恐怖” (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット) この准教授にこそ本書を読んでほしいと思う。そして、「んなことして意味あるんでっか?」と問いたい。