た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

ヒトはどこまで進化するのか

ヒトはどこまで進化するのか

ヒトはどこまで進化するのか

原題は"The Meaning of Human Existence"(人間存在の意味)だから、邦題は超訳?まぁ、オラが手に取ったのも邦題による面は大なので、否定はできないが。
wikipedia:社会生物学の本ですな。
著者の前著も読んでた。人類はどこから来て、どこへ行くのか - たーくんの狂人日記
もともとアリの研究者なんだってね。wikipedia:エドワード・オズボーン・ウィルソン

歴史学は先史学を抜きにしてはほとんど意味をなさず、先史学は生物学を抜きにしてはほとんど意味をなさない。

著者の本書での主張は、

人間は進化の過程で一連の出来事の積み重ねによってまったく独自に登場した

というものだそうだ。
学術雑誌(≒学術の専門分野)の数は、十〜二十年毎に倍々に増えているんだそうだ。今後はそのペースは落ちるだろう、とのことだったが。

あえて極論すれば、個体選択は罪を奨励し、集団選択は美徳を奨励する

とのこと。別な言い方をすれば、利他的な個体は利己的な個体に負けるが、利他的な個体からなる集団は利己的な個体からなる集団に打ち克つんだそうだ。考えてみればそうかも、と思える。だから多くの人は良心の葛藤に悩まされるんだと(例外はサイコパスwikipedia:精神病質)。

最も成功する科学者は考えるときは詩人のごとく広範に考え、かつ、ときに空想的だが、いざ仕事にかかれば一転して帳簿係を思わせる

こんな言もあるとか:パブロ・ピカソ『芸術とはわれわれに真理を悟らせてくれる嘘である。』|インクワイアリー
wikipedia:フェロモンに似たもので、アロモンっちゅーのもあるんだって(wikipedia:アレロケミカル)。くまモンはないのかな?
wikipedia:プロテオミクス(転送されるけど)なんちゅーのもあるんだそうで。この辺のカタカナ英語のオンパレードは、門外漢にはチンプンカンプンorz
著者が考える普遍の法則は、

(人間が)生息可能な惑星はひとつしかなく、種の滅亡を避けるチャンスも一度しかない

とのこと。要するに、google:第2の地球探しとかはもうやめた方が良いのでは?ということらしい。
wikipedia:ヴェルコールが『人獣裁判』の中でこんなこと言ってるそうだ。

人間の厄介ごとはことごとく、私たちが人間とは何であるかを知らず、何でありたいと望んでいるのかをめぐって意見が分かれるという事実から生じてきた

信仰は生物学的には生存と繁殖向上のための進化の仕組みと理解することができる

そういうことばっか言ってると天罰下る?(オラはもう下ったorz それとももっと恐ろしい天罰が待ってるのかな?)
こんな大型プロジェクト*1もあるんだとか:http://www.columbia.edu/cu/biology/faculty/yuste/bam.html

信仰は生物学的には生存と繁殖向上のための進化の仕組みと理解することができる

やっぱりバチ当たる?でも一方では、こんな表現も:

より現実的な世界観に貢献しうるはずの科学者にいたっては、ことさらに失望させられる。大部分が雇われ従者で、自分の専門分野であり収入源でもある狭い分野にとどまって満足している知の小人*2

こんなことも言ってたし。

教義負荷(例えば超自然的な創世神話を鵜呑みにすること)を加減するのは困難であり…

でも、wikipedia:腸内細菌などのことを考えると、宇宙人には会わない方がお互い*3幸せなんだそうだ。確かにそうか。また一つ、夢が消えたね…
巻末の解説を書いてるのがwikipedia:長谷川眞理子氏で、僕はこの人何となく*4好きではなかったんだけど、

自由というのは、本来、(そのように)孤独なのです。

などと書いていて、ちょっと見直した。
という訳で、一応最後まで読んだが、特に最後の方はななめ読みorz 読みたい別な本を思い出したので*5

その他、図書館で読みかけた本:

*1:本書ではwikipedia:ヒトゲノム計画wikipedia:スペースシャトルに匹敵する巨大科学(ビックサイエンス)と表現されていた。

*2:この表現、気に入った。オラも自称痴の巨人改め痴の小人にしよーっと。

*3:宇宙人・人類の双方にとって。

*4:どれかの本読んでカチンときたんだったと思う。どの本だったか、とかは覚えてないorz

*5:まぁ図書館も家の近くにあるんだし、ちゃんと読んで出直せば良いんだけどね。