た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

使える脳の鍛え方

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

原著は三人の共著だけど、このうちブラウン氏が作家で、あとの二人は科学者、ということになってた。
ググったらこんな評も*1「本当の勉強法を知りたいのなら、この本は宝の山だ!」 あの池谷裕二・東大薬学部教授のお勧め勉強本 | だれでもできる! 速読勉強術
本書のテーマは、一言で言うと「はじめに」に掲げられてた言:「最も効果的な学習法は直観に反するのだ。」ということになるでしょうか。なので、例えばノートや教科書の再読は効果的ではなく、むしろ学習後にクイズ(小テスト?)をする方が良いらしい。ただこのクイズも成績には関係しない*2、と言いつつ評価する際にはクイズの結果も考慮する、なんて言ったり、アレ?と思う部分もあるんだが。ま、その辺、実際に応用する際には注意が必要でしょう。
学習者や教師向けのアドナイスは最後の章にまとめられていて、手っ取り早くそこだけ読むような人もいるでしょうな。ただそのような場合、上に書いたこと(言ってることが違う場合がある)には注意が必要だと思う。
で、集中学習(一つのことを最後までやる)より交互学習(複数のことを並行して交互に学習する)の方が定着しやすい、という本書のアドバイスに従い(あと時間の関係もあるが)、本書を完読する前に(昨日)別な本に手を出したら読書ノートの記述が前後して、ただでさえ(字が小さくて)読みづらいノートが前後グチャグチャデさらに読みづらくorz うーん、やっぱり図書館派の僕の場合、一冊最後まで読み切ってから次の本に手を出す方が良さそう。他にもこんな意見:数冊まとめて読む「並行読み」で、さらに読書を効率化できる - てかてんの書斎もあるんだけど。
あと、いわゆるwikipedia:脳トレは、ほかの研究で再現確認もされていないそうだ。
一応巻末に索引はあるんだが、上の速読の話とか調べようと思ったことが見出し語になかったりするorz 文中に出てきた「タキソノミー」(教育目標のタキソノミー(分類学) )もないしorz その辺、索引は(日本の書籍では?)まだ発展途上でしょうか?
あと、本書で何度か出てきたキーワードは省察(しょうさつ)とは - 省察の読み方 Weblio辞書でしょうか。自分の行動を振り返るのは効果的らしい。僕も事故後日記を書くようになって(入院中に確かwikipedia:作業療法で書くように指導された)、その習慣は曲がりなりにも続いている(事故前にも簡単なものは書いてた気もするんだが、いずれにしろ(一部を除き)もう失われてしまいましたからorz)。
あ、あともう一個、最後の言葉を:

学ぶ責任はそれぞれの個人にあり、教育(訓練)の責任は社会制度にある。

んでちょっと政治の話に口出したいので、続きを読む記法*3
かつて「来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています」と言った(消費税増税再延期なら安倍首相辞任が確定:データ・マックス NETIB-NEWS)現総理に、教育を語る資格はあるんでしょーか?*4一応wikipedia:教育再生実行会議なんてーのも組織しているらしいけど。

そして、図書館で読みかけた本:

*1:ただ、本書がこういう速読を必ずしも勧めていたわけではなかったように記憶しているがorz

*2:そうじゃないと学習者(生徒)は一般に受けたがらない。

*3:要するに、読みたい人だけ読んでね、と。

*4:大人はウソつきだ、という子どもの叫びが聞こえてきそうだ。