た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

科学者、あたりまえを疑う

うーん、なぜか Amazon ではヒットせずorz

wikipedia:現代思想 (雑誌)の「科学者の散歩道」という連載を(雑誌の連載は字数の制限などがあるから)加筆・修正したものだそうだ。ちなみに、前作
科学者には世界がこう見える

科学者には世界がこう見える

は、市の中央図書館まで行けばあるようだ。
ちなみに、本書の裏表紙にはブラックホールを「BH」と表したポンチ絵が載ってるんだけど(本文中にも出てきた)、ググってみたらキン肉マンにこんな人が出てきたらしいんだよね。
http://img-cdn.jg.jugem.jp/50f/2168398/20121210_317164.png
誰か周囲に教えてあげる人はいなかったのかしらん?(って、オラも知らんかったけど)
文ちゃんは、近年

量子力学は人間の特殊性を炙り出しており、この普遍性のない人間の学問とは如何なるものかという学問論を量子力学は提起している

ということを提唱してるんだとか。
で、最近よく出てくる「科学」については、文ちゃん曰く

科学は、権威がこけていく物語である

とのこと。別な個所では、「科学とは、実験と合理を手法とする知識の枠組みだ」とも。
でも文ちゃんも、iPad で検索したりしてるんだねorz 先生、負けました(オラ、いまだにガラケーだし*1さ)。

…個人をしがらみから解き放ったのは貨幣だともいえる。

現実というものはいろいろな可能性の束です。(wikipedia:丸山眞男

文ちゃんは、よく宇宙物理学と天文学の違いは何ですか?とか聞かれて、面倒なので

天文学は”あるもの”をやり、宇宙物理は”ないもの”をやるのだ

とか応えて煙に巻いてたそうだ。素直じゃないねー(って、物理屋はたいてい素直じゃないが)。
wikipedia:マクスウェルの悪魔に似たので、シラードのエンジンってーのもあるんだ(Wikipedia の解説参照)。
wikipedia:啓蒙思想(主義)の三要件は、

  1. 「問題には答えがある」
  2. 「万人に理解可能である」
  3. 「答え相互に矛盾がない」

だそうだ。

職業としての科学 (岩波新書)

職業としての科学 (岩波新書)

に書いたそうだが、18世紀から現在までをキーワードの推移で言うと、

啓蒙−ロマン−専門−産業・国民国家−冷戦−グローバル

だそうだ。あと、四つの科学ということも言っていて(これは、別な本でも見かけた記憶がある)、

  1. 純粋科学
  2. 科学技術
  3. ワールドビュー
  4. 社会インフラ

だそうだ。

社会が何に注目するかによって学問の姿は変遷する

ソクラテスを死に追いやったのはアテネの民主主義である。(hon051より)

でも山川草木悉皆成仏 - ウィクショナリー日本語版なんてーのもサラッと使われたりするのは、やっぱりオラにはちょっと難しいかなぁorz
そーえば本書には数式は出てこなかったけど、

数式抜きだと自分でもフラストレーションを感じる。

なんていう一文もあって、苦労がしのばれた。

*1:利き手(右)に軽い麻痺があるから、タッチパネルを使った操作は反応してくれないことが多いので、買い替える気がしないんだよねorz