た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

「なんで英語やるの?」の戦後史

「なんで英語やるの?」の戦後史 ??《国民教育》としての英語、その伝統の成立過程

「なんで英語やるの?」の戦後史 ??《国民教育》としての英語、その伝統の成立過程

はてなブックマークに登場した朝日新聞の書評:「必修でない日本」あり得たか|好書好日にだまされましたorz この書評では「英語が必修でない日本」もあり得たのか、と想像させる。」なんてまとめてあるけど、そんな軽い内容では全然ない*1。なんか、著者の博士論文を(一応)一般向けに改めたもので、ちょっと敷居が高すぎたorzまえがきとあとがき、それとパラパラめくって討ち死にorz
とは言っても、なるほど、と思わせる話はあった。

一つの制度を正当な手続きを経ないで、既成事実によってそれを空洞化するのは日本人の得意技(である)。*2

「英語が出来る者は不良の奴だ」等の著しく誤った認識をもっているものが農山村等の地域社会には多いのである。*3

論文リスト:寺沢拓敬 - 研究者 - researchmap
あとがきの最後で、

母と祖母に感謝したい。……感謝とともに、この本を贈りたい――贈っても読まないと思うけれど……

には吹いた*4。オラも、こういうユーモアの持ち主を目指してはいるんだけど、狂人には難しい?

あと、図書館で見かけた本:

*1:ま、だから借りる前にちゃんと目通しましょう、ということですな。

*2:幻の英語教材―英語教科書、その政治性と題材論からの孫引きなんだが。

*3:これも禰津義範『英語カリキュラム』からの孫引きorz

*4:もっとも、吹いたのは多少なりともアカデミアの世界を経験してるから、という側面はあろうが。