た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

アスノミア

アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語

アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語

図書館の新着本のコーナーで見かけて、カバー折り返しの内容紹介文を読んでたら「そんな彼女を、ある日、交通事故が襲った。」との文があって、それで嗅覚を失ったんなら要するに高次脳機能障害なんじゃないか?と思い手を出してみた。僕も嗅覚障害だ、とは診断されてはいないけど、一般にwikipedia:高次脳機能障害では嗅覚が傷害されることが多い*1し、ちょうど本書を読んでたある日いい匂いのする食事があったらしいんだけど、周囲の人は「良い匂い」と言ってるのに僕はあまりそうは思わなかった、ということもあった*2ので、僕もちゃんと検査・診断を受けたら、アスノミア(嗅覚脱失)とまではいかなくてもハイポスミア(嗅覚減失)には分類されるのかもしれない。これらは、そんなに珍しい現象ではないそうだ。
でも結局、彼女の場合は「運が良かった。」ということになるようだ。ただ、あまり感じなくてもできるだけ匂いをかぐことに挑戦する、という前向きな姿勢は大事みたい*3
あと、匂いそのものは特許の対象になりづらいから(参考)、香料業界ってーのは秘密主義なんだって。その点は、ハリウッドと共通点が多いようだ。
という訳で、単に自分の体験を記述するのではなくて、匂いに関するいろいろな知見も載っていて、読み応えはあった。
そえば、筆者の父はwikipedia:レーザーディスクを「これからの映像テクノロジーだ」と持ち上げていたそうだ*4
という訳で、家の近くの図書館が明日から四連休なので、急いで読み切った(≒咀嚼*5が不十分な)面はある。

*1:以前通ってた高次脳機能障害者の作業所では、匂いを全く感じない、という人が何人もいた。本書では、解説で「高次脳機能」の文字を見かけた程度で、明言はされてなかった。

*2:一般的な傾向として、悪臭には気づくけど良い香りには気づかないことが多い、と感じてる。だから、命の危機に直結することはあまりないだろうけど、人生つまらないorz

*3:僕みたいな敗残者に言わせると、それは結果ロンじゃ、となるが。

*4:ちなみに僕の父は、wikipedia:ミニディスクを「これからの音響テクノロジーだ」と持ち上げていましたorz 今や、どっちも消え去ったね。高次脳の親って、見る目ないんでしょーか?!

*5:そしゃく