た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

10万年の未来地球史

10万年の未来地球史

10万年の未来地球史

著者は生態学者・古気候学者でサイエンスライターだそうだ。で、その立場から言うと、百年先・千年先はまだ近未来なんだって。なんか気の長すぎる話だねぇ。オラも最近の何でも即時的に考える傾向には辟易してるけど、それにしても…ちょっとついてけない。
という訳でほとんど斜め読みなんだけど、本書のメッセージを一言でまとめると、

慌てない。そしてあきらめない!

だそうだ。そして、ここで述べた方向性は、やっぱり正しい、と。
著者は、

「私たちは物理世界の法則を免れた存在なのだ。」という考え(うぬぼれ)こそが、これほど大きな困難を招いてしまった原因なのだ。

と述べて、今の時代を「人類世」(Anthoropocence*1)と呼んでいます。
巻末の解説で、岸 由二氏が

温暖化が進行すれば国土の大半において豪雨の危機が予想されるはずの我が国においては、適応策は概ね治水・土砂災害対策ということになるのだが、温暖化論議に関連してこれらへの関心が高まることはないのである。

と述べてたのが印象深かった。まぁやっぱりこれまで土建屋が利権を貪りすぎてた、ってことなんだろうなぁ。
巻末にはちゃんと索引もあって、温暖化問題の(現時点での)決定版と言えるのかもしれない。ま、その分お値段も野口さん2枚以上と、ちょっとお高くなってはいますが…あとブ厚くて、総ページ数 447 ページ。なので、読み切るのはとても疲れましたorz

あと、返しに行った図書館で読みたい本を見つけたので、持ってった本は読みかけ放置プレイorz

*1:このつづりは巻末の解説に載ってたんだけど、仮にこれをカタカナで「アントロポセン」なんて書いたら、何のことかサッパリわかりませんよね、だから僕はカタカナ英語は嫌いなんです。