た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

池上彰教授の東工大講義

図書館の新着本のコーナーで見かけて、また水増しされた書かな?とは思ったんだけど、せっかくだから借りて読んでみた。読んでみたところ、確かに水増しされた部分が無いわけではないが、薄まり具合もまぁ許容範囲でなかなか読み応えはあった。もともと日経新聞に連載された記事らしい。ググって見たら、日経新聞文芸春秋の間には一波乱あったようだが。相場英雄の時事日想:「日経VS. 文春」騒動の裏にある、週刊誌の取材力 (1/4) - ITmedia ビジネスオンライン
池上さんの問題意識は、

世の中が、あまりに「文科系」と「理科系」に分かれてしまい、大きな断層が生じているのではないか

というものだそうで、まったくおっしゃるとおりですね。確かに人類は専門高度化を進めることにより、より高い極みに達することができたんだけど*1、その反面で最近よく言われることは、専門家*2と世間の人との意思疎通が難しくなってしまった、という問題ですかね。
世界各地に(報道の仕事で)行ったことのある池上さんならでは、の話は、世界地図は国によって違う、という話でした(まぁwikipedia:世界地図にも書いてあるんだけど)。
あと、大雑把に言えば大統領は国家元首、首相は行政機関のトップ、という色分けができるそうだ。また、wikipedia:人民公社の「公社」とはwikipedia:コミューンの中国語訳なんだって。
などという豆知識も多かった。
ちなみに、池上さんの本で昔読んだのは、http://d.hatena.ne.jp/takahiro_kihara/20120515/1337079139
最後の15講「白熱討論 君が日本の技術者ならサムスンに移籍しますか?」を読んでて思ったのは、言ってみれば(言葉は悪いが)NHK を捨てた池上さんならではのまとめが欲しかったなぁ、ということ、という辛口の今日の狂人なのでしたorz

あと、返しに行った図書館でちょっと読んでた本から引用。

*1:例えば生前父が語っていたところによると、医療の発達があと十年くらい遅れていたら、僕は三途の川を渡っていたらしい。

*2:上の注で述べた僕の例では、医療人。