た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

生殖技術

生殖技術――不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすか

生殖技術――不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすか

Wikipedia によると、著者は医療人類学者(wikipedia:柘植あづみ)。でも、社会学者って言った方がわかりやすいんでないかなぁ*1、と思って検索してみたら、wikipedia:医療人類学という項目も出来てるし、まぁ良いや。
副題に見られるように、不妊治療や再生医療が私たちの社会や文化に何をもたらし、何を変化させてきたのかについて扱っているのですが、これまた難しくて(例えば、こんなこと言ってるんです。

ささやかな欲望をかなえることを認め、かなえてあげるための乱視卵子提供を称揚する社会・文化に存在する陥穿に注意すべきである。

いや、そりゃそうだろうけど、もうチトやさしくならんもんか、と思う。まぁ、そんなこと思う人は読まなきゃ良いんだが。)、久しぶりにこういう気分になりましたorz
http://c-champ.jp/images/4812/img.jpg
個人的には、無理なもんは無理なんだから、ささやかな欲望は潔くあきらめ、別な幸せを見つける努力に切り替える方が良いんじゃないかな、とも思うが、まぁそういう(どちらかと言えば)後ろ向きな姿勢を他人に強要することは出来ないし、「勉強しましょう」としか言えないかな、とも思う。
またまたデジタル書き抜き。

あきらめるためには、自分が決断するしかない。
自分で決めたことに自信が持てるだけの自己尊重感が必要である。つまり、wikipedia:エンパワーメントが必要である。

そえば、ここ:バイオ化する社会 - たーくんの狂人日記でちょっと触れた「再生」という言葉には希望が含まれているそうだ。

*1:「私たちがどんな社会を目指すのか、が問題」なんて何度も言ってるし。