た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

科学の世紀末

科学の世紀末―反核・脱原発を生きる思想

科学の世紀末―反核・脱原発を生きる思想

図書館を歩いていて見かけて、wikipedia:高木仁三郎氏ってもう亡くなったよな、と思い手を出してみた。読んでみたら、やはり、初版は1987年チェルノブイリ原発事故があった次の年。それを、福島第一原子力発電所事故の発生に合わせて再版したようだ(文献案内など、一分加筆・修正はされてるようだが)。
こちらの方がおっしゃっているように、

福島原発事故後に言われているような論点のほとんどは、実はこの時から既に言われていた

ようだ。
原子力の問題の構造的な欠陥として、「臭いものに蓋をする」姿勢があると思う。核廃棄物の問題にしても、大昔は(何らかの反応で)無害なものに変換して廃棄する、とか言ってたような気がするが、結局それは実現の見込みがなく、穴掘って埋める、という方向に向かいつつある。いつだったか、アメリカと共同でモンゴルに穴掘って埋める、とか言う話まで出てたし(モンゴル人はいい迷惑だ)。原発再稼働、とか言ってる人は、そういうことまでちゃんと考えているのだろうか。