た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

神経経済学入門

「入門」ってあるので手を出してみたけど、全然入門じゃないんだもん*1

神経経済学入門―不確実な状況で脳はどう意思決定するのか

神経経済学入門―不確実な状況で脳はどう意思決定するのか

外国人の名前を機械的にカタカナで記すのではなく、アルファベットで書くこともあったのには、僕は好感を持てるけど、あるところではアルファベットで、別なところではカタカナで書いたりするのには好感は持てない(もちろん脈絡は感じられない。まぁこれは翻訳の問題だから、原著者の責任ではないと思うが)。
また、前半では18世紀頃までの科学(必然的に、物理の話が多くなる)をまとめている割には、その後決定的に大きな影響を及ぼした量子力学の話はないし。そのくせ、最後の方で

世界には、還元不可能な不確実性という側面があるように思われる。

なんて勝ち誇ったように記しているんだけど、物理屋崩れのオラとしては、すったらもんwikipedia:量子力学をちょっと勉強すりゃわかるのに、とか思ってしまう(本書中にチラッとwikipedia:ヴェルナー・ハイゼンベルクの名前は出てきたが、量子力学を連想させた箇所はそこだけだった(って、全部は読んでないけど)。
でもまたデジタル書き抜きしちゃうと、著者曰く、

神経経済学の究極の目標は、脳がどのようにして行動を生成するのかを理解すること

だそうだ。また、

経済学は、我々が生息しているような不確実な世界で、どのようにあらゆる目標を達成するのかを記述しようとする数学大系

なんだそうだ。

*1:確かに、原題には入門"Introduction"の文字はない。