- 作者: 矢幡洋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/19
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
著者は一応wikipedia:臨床心理士ですが、一括りに「心理士」といっても、最近は細分化が進んでいるそうで、著者の場合は子どもの発達障害は完全に畑違いだったそうです。どこの分野でもそうなんだろうけど、こういう細分化・専門化の負の側面、というものにも、そろそろ目を向けても良いのかなぁ、なんて思う。ま、そもそもその専門分野が無いオラなんて、専門バカになる以前のただのバカだったりしますがorz
友人も書いているように、本書で取り上げられているエリちゃん*1の例は成功例ということで、最後に”想定外”の改善をみせたあたりで結ばれていますが、そこを読んでて思ったのは、たぶん脳の回復というのは非線形なんですよね。だから、これをこれだけやったから必ずこれだけ良くなるはずだ、みたいなことは言えない。ましてや、ある人で効果があったやり方が別の人ではまるで役に立たない(ように見える)なんていうことはザラにあるはず。結局、何が良く働くかは、事前に予想することは極めて困難だから、各個人個人(や周囲の人)が自分にとって良いと思われることをよく考え、できる範囲でチャレンジしていく、という地道な努力がいつか実を結ぶのでしょう。
もっとも、実を結ぶ前に朽ち果てることもあるでしょうなぁ。(悲観的な話だが、しょうがない。現実は厳しいのだ。)
なので、オラは、実を結べば儲けもの、くらいの軽い気持ちで行こうと思う。
*1:どうでもいいけど、昔いた研究室の後輩のエリコさんは、エリりんと呼ばれていた。