た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

どうすれば「人」を創れるか

どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私

どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私

マッドサイエンティスト*1wikipedia:石黒浩教授の最新刊ですね。
http://pds.exblog.jp/pds/1/201007/05/27/e0152027_42048100.jpg
(向かって右が本人)
教授は、

自分とは何か? 人間とは何か?

という問題意識でこのような研究をしているそうで、本書もそれにふさわしい読み応えのある書だった。(まぁ工学系の研究者だから、人文科学からの深い分析はありませんが。)
なんか、ロボットは、単に人間に似せて創れば良い、というものでもないようだ。(wikipedia:不気味の谷現象なんていう現象もあるんだって。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/c/c0/Wpdms_fh_uncanny_valley.jpg
アンドロイド制作は、(現代の)美容整形に似てるんだとか。そんなわけで、人間そっくりロボットの石黒教授、ロボットに合わせて美容整形も - ITmedia NEWSなんていう話もあった。要するに、見かけは大事、ということ。それは理解できる。でも(パッと見の悪い)僕は、化けの皮はいつかはがれ、その内面が露わになる日がそのうち来る、と信じているので(ことわざでは「見目より心」と言います。)、後半の主張には同意できなかった。
とは言っても、今後の研究の進み具合には関心はある。http://www.is.sys.es.osaka-u.ac.jp/IRC 知能ロボティクス研究所|ATR をチェックしなはれ、ということか。そういう意味では、次なる書籍が期待大か?(って、急かすと駄目なもんだが。)

*1:一部の同僚からそう呼ばれているそうだ。