た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

地球最後の日のための種子

地球最後の日のための種子

地球最後の日のための種子

ま、わかりやすく言えば、ベント・スコウマン*1氏の伝記ですな。氏は、植物の多様性が失われると*2災害などが起きた場合にその植物が全滅してしまうことがあるので(実際、Ug99 というさび病*3が発生した際、小麦が地球上から全滅しかけたそうです。)、そういう事態に備えて、あらゆる品種の種子を保存しておこう、というプロジェクトに生涯を捧げたそうです。北極圏の島に、wikipedia:スヴァールバル世界種子貯蔵庫なんてーのを作ったんだって。もっとも、スコウマンさんはその完成を待たずにこの世を去ってしまったようだけど。
ちなみに、このプロジェクトを資金面でサポートしたのは、wikipedia:ビル&メリンダ・ゲイツ財団、そう、あのマ○クロソフトの共同創業者ですよ。こんなところでお目にかかるなんてね。
誰かのブログ*4で、「翻訳も○、こういうの好き」とか書いてたけど、僕的にはあまり好きではない。wikipedia:キュレーターとかそのままカタカナ表記してるし(上級学芸員、ではダメかな?ダメって言われそうだけど。もしくは、最初に出てきたときに「学芸員」と超訳して、「キュレーター」と振仮名ふっておいて、二度目から(キュレーターと)普通に使う、とか。シードバンクは、種子銀行と初出時に訳して、そうやってたけど。)、バイオパイラシーなんてのもカタカナ表記orz オラなんかは、"Biopiracy" と綴りを書いてくれた方が意味が想像つく。( bio だから生物に関係あって、piracy は pirates に関係ありどうだね、ってな具合。)
ま、ワタシャカタカナ語嫌いの人でなしですから、私の意見は無視されるでしょうが。
最後の方で、スコウマンが妻に宛てた手紙の中で、植物たちの叫びとして、

わたしたちをすべて保全してください。わたしたちは、あなたの歴史。そして将来を保証する鍵です。

と語っていたのが印象的でした。

*1:このページの上から四人目に写真があります。Wikipedia には今日現在項目ないみたい。

*2:資本主義の世の中では、効率が重視される結果、往々にして独り勝ちが生じ、多様性は失われてゆくのですが。

*3:詳細

*4:URLは敢えて忘れました。