- 作者: 原克
- 出版社/メーカー: 青土社
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- 作者: 原 克
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20世紀型サイボーグの境界侵犯の表象の系譜
をたどっています。何だか難しいけど、要するに、人類が身体の一部分を道具や機械に置き換えてきた歴史を振り返っています。まぁ、言ってみれば眼鏡やペースメーカー*1なんかはそういったサイボーグ化のハシリ、と言えなくもないわけで、それらを発展させた身体(の各部品*2)を人工の機械で置き換えてきた歴史を振り返っています。そういう胎動は、19世紀の終わりから20世紀初頭にかけて世界各地で生まれてきたらしいのですが、紙面の都合か20世紀後半から現代(21世紀)にかけての発展の過程が割愛されていたのはちょっと残念だった。そういう意味では、本書の続編にも期待したいところではある。
(書き忘れ)そういえば本書の書名は、wikipedia:新世紀エヴァンゲリオンの「人類補完計画」を意識してつけられたんだとか。「補完」っていうことは、「完成」した状態とはいったい何なんだろう、と。ま、オラはどう考えても出来損ないだYO-なぁ。別に構わんけど。
まぁでも、著者はバリバリ文系のセンセイだから、換骨奪胎*3とかやたら難しい語句や漢字をさらりと使われるのにはちょっと困った。こういうところを、編集者(まぁ、本書では名前も載ってないから、誰だかわからないけど。名前も載らないんじゃぁ、ちゃんと仕事する気起きないよね。)が補ってあげれば良いのにね。ま、専門書なんてそんなもん、か。
ちなみに、早稲田大の嶋田由紀助教による書評もこちらにありました。