た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

共感覚者の驚くべき日常

共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人

共感覚者の驚くべき日常―形を味わう人、色を聴く人

まぁチト古い本ではありますが、本書は、神経学者の著者が、形を味わったり*1、色を聴いたりする*2ちょっと変わったwikipedia:共感覚を持つ人々について語っています。
この共感覚を持つ人は、当初(本書が記されたころ)は10万人に一人くらい、と考えられていたけど、今ではその4倍くらいいそうだ、ということになっているそうだ。
まぁそんなこともあり、ちょっと古い本ではあるけど、(出版された時は)共感覚についての決定版的な書だったのでしょう。(自然)科学のあり方などについて、「そうだよな。」と肯*3かされる言説も多かった(例えば、

便利なものを作るのは技術(テクノロジー)であって、科学(サイエンス)ではない。

とか)。共感覚について、その後研究がどのように進んだのか、はちょっくら気にはなるけど、まぁ今後とも興味を持って調べていこうと思います。オラに、共感覚がある、とかいうんなら、ハッチャこいて参考書買いまくるんだけど、残念ながらそういう能力はないもんなぁ。ただ、五感が通常の人と異なっていそうだ(例えば、視覚の記憶力は結構良いんだけど、聴覚はかなり悪い*4、とか。)、という点では共通点がある、とも言える。

*1:調理の時に、比喩ではなく、「この味ではとがりが足りない。」などと表現する。

*2:この色聴という現象は、共感覚の中では比較的メジャーらしい。

*3:うなづ

*4:つまり、眼で見た風景なんかは忘れづらいんだけど、耳で聞いただけの指示なんかは片っ端から忘れてしまう。