た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

世界は分けてもわからない

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

書名がずっと引っかかっていて、買うだけ買ってしばらく積ん読していたのを、ようやく読みました。表題で表わされる主張について、生物学者wikipedia:福岡伸一氏が、(後半では主に)スペクター事件*1を中心に語っています。
いきなり初めの方で「久闊を叙する*2」なんていう私の辞書というか語彙*3にはない表現が出てきたり、全体的に難しい表現が多かったりはするのですが。
でも最後まで頑張って読むと、

世界は分けないことにはわからない。しかし、世界は分けてもわからない。

と締めくくられていて、まぁそりゃそうだよな、で終わってしまうのですが。
本書は生物学者の発想で綴られているけど、オラなんかは物理屋の発想ではどんな風になるのかなぁ、なんていうところに興味を持ってしまうのですが、まぁこういう本を書けるような物理屋は少ないんでしょうな。
あと、一つ難点を。SDS-PAGE*4というのがしょっちゅう出てくるんだけど、確かに初出時に説明はあった記憶はあるが、索引がないから調べられないんだよなぁ(もういちど読み直せば良いのだろうけど、面倒だし)。まぁ、新書に索引を求めるのはチト酷かもしれないが、やっぱりあった方が良い。ちなみにオラはこの本どっかの古本屋で買ったはずだけど、索引があるなら普通の本屋で即買いかも?こういう不便が積み重なるから、電子書籍に流れちゃうんだろうなぁ。

*1:wikipedia:科学における不正行為を参照。

*2:意味

*3:どうでも良いんだけど、オラの辞書には不可能の文字だらけだなぁorz

*4:wikipedia:ポリアクリルアミドゲル電気泳動のことらしい。