人間らしさとはなにか?―人間のユニークさを明かす科学の最前線
- 作者: マイケル・S.ガザニガ,Michael S. Gazzaniga,柴田裕之
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 単行本
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ユニークなFOXP2遺伝子のバージョンを持っている。
とか書かれるんだけど、(ユニークもバージョンも元々外来語だし)素人的にはもう少しわかりやすい日本語にならんもんかね?と思う。
全体的には、本書は動物からヒトへ進化する過程で、何らかの位相変化(水が氷or水蒸気になるように)が起きたのではないか、と主張し、(書名通り)人間らしさのみなもとを探っています。人間とは何者か、という問いに魅せられてきた著者の集大成のような著書ですかね。
語り口は平易で、アメリカ人らしく随所にクスッと笑えるジョークを交えているあたりは、アメリカ人のサービス精神を感じる。*5
興味深かった話を一つだけ挙げるなら、
理性は選択肢を列挙するが、選択するのは情動なのだ。
という話ですかね。ま、他にも、気分(あくび*6とか。)が伝染する話とか、面白い話がたくさん載っています。上に上げた欠点(索引がないこと)を容認できるなら、多少高価だけど買って損はない一冊でしょう。