た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

この6つのおかげでヒトは進化した

この6つのおかげでヒトは進化した―つま先、親指、のど、笑い、涙、キス

この6つのおかげでヒトは進化した―つま先、親指、のど、笑い、涙、キス

今検索してみたら、はてブにもちらほら記事はあったみたいだけど、僕は見逃しました。図書館の書架から発掘してきた本です。で、読んでみたら大変興味深かった。強いて言えば、書名(邦題)がちょっとわかりづらい。僕がつけるなら、「ヒトが来た道 そして行く先」*1
6つの内の初めの3つ(つま先(≒足の親指)、(手の)親指、のど)が人間の脳の発達を促し、ヒトをサルから進化させた、という筋書きは他でもよく目にする話だと思うのですが、本書が独特なのは後ろの3つ(笑い、涙、キス*2)に注目している点ですかね。
一つ興味深かった点を書くなら、涙を流して泣くのは人間だけらしい*3のですが、悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのかは、ハッキリしないんだそうです。で、感情の発露という点では泣くことと笑うことは共通点があるらしいので、同様の理屈を笑いについても適用すると、ちょっと述べたことがやっぱり正しそうです。つまり、ムスッとした顔でいるより無理矢理でも笑顔を作った方が幸せになれるだろう、ということです。実際、作り笑いというのはあっても作り泣き、というのはない(ウソ泣きというのはあるが、ウソはいつか必ずバレるのです。実際、泣くときに活動する筋肉は不随意筋らしい)。
なんか、こちらの方はエピローグは与太話だ、って言ってるけど、僕なんかは、むしろエピローグの方がなんかのSFのタネになりそうな話だな、と感じて興味深かった。

*1:ただまぁ、行く先について述べてるのは、エピローグだけなんで、この題だとちょっと後ろに引きずられすぎてるのは否定できない。

*2:ただキスは学習無しに自ら自発的にするようになるわけではないらしいので(キスしない民族もある。)、これが入っているのはやっぱり欧米の本だからなんだろうなぁ、とは思う。

*3:ただし、他の動物でも涙を流すこと自体はあり得る。