た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

北海道の歴史がわかる本

北海道の歴史がわかる本

北海道の歴史がわかる本

  • 作者: 桑原真人,川上淳,宮川健二,井上哲
  • 出版社/メーカー: 亜璃西社
  • 発売日: 2008/03/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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日本のアメリ*1・北海道の歴史を、随時専門の参考文献を挙げながら、一般の読者向けに記しています。
あとがきで著者(の一人)が語っているように、近・現代史の記述がやや少ないのですが、考えてみたら近・現代史は相対的に史料が多いし立場もさまざまであるだけに、中立を保った記述というのは相当難しいですよね。そもそも完全に中立な記述、などというものは存在しない、という立場もあり得ますが。(参考:wikipedia:中立的な観点
それと、いわゆる道南地方は明治期にも和人地として別格の扱いだったそうで。僕も、以前函館を訪れた際、道南は北海道の内地*2だ!と感じましたが、歴史的にもそうだったんですね。ちなみに、(大ざっぱに言って)道央+道北を西蝦夷地、道東を東蝦夷地と呼んでいたそうだ。
また、何度か旭川を北京*3として札幌に代わるほか移動の中心地に据えよう、という動きもあったそうで。高校が旭川出身者としては、興味深い。(参考
ちなみに出版社は、ありす社と読む。以前、図書館でミニ講演をされてたのを覚えている。
そえば、最後の方で北海道独立論にも触れてたけど、これは今ならwikipedia:道州制と絡めて議論すべきテーマだろうな。これについては、そのうちまた書く、かもしれない。

*1:昔、hatenaのどっかでこうつぶやいたら、「そんなことはない!」と(統計データを持ち出して)噛みつかれたんだけど、北海道に生まれ本州に住んだこともある身としては、この表現(昔ラジオで耳にした。)は的を射てると思う。つまり、アメリカがヨーロッパにとっての新天地であったように、北海道が日本にとっての(明治期の)新天地、という意味です。移住者が原住民を差別・駆逐した構図も似通ってると思う。

*2:本州以南を指す、北海道弁

*3:ペキン、ではなくホッキョウ、と読む。