た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

暴走するネット社会

暴走するネット社会―ネットは人間に幸福をもたらしたか

暴走するネット社会―ネットは人間に幸福をもたらしたか

電経新聞に2007年9月11日から2008年9月29日にかけて連載された「ネットの形而上学〜乱反射する鏡の世界」に加筆・修正したものだそうです。全体を貫く論調としては、副題にも現れているように、ネットという手段は悪を成就する手段が増えただけの話で、本質的な社会構造は何も変わっていない、というものです。まぁそれはそうなんでしょう。
ブログの世界は、自分の役にたつことを書いておけば、他人の役にたつことがある、かもしれない、という程度の気楽なスタンスで書く方が長続きするし、楽しいと語っていました。そうですね。
ただそこで問題なのは、今の世の中は全体的に余裕がないギスギスした社会だから、例えばwikipedia:オレたちひょうきん族を今土曜8時から放送したら、抗議の電話が殺到してどうしようもない事態になっているだろう、とあるテレビマンが語っていたそうです。そうなんだろうなぁ。だから、適当なことばかり書いていると*1、猛犬に噛みつかれかねない、というわけです。
ところで、これは2009年の著作ですが、十年後にまた振り返ってみたい、と述べていました。確かに、それは興味あるなぁ。でも、新しい技術は普及してるだろうけど基本的な部分は意外と変わってないかも。(今から十年前も、ネットはやっぱり混沌としてましたよね? 2ch とかはなかったと思うけど、その分ネットニュースとかがカオスな状態だった気がする。)結局人間のすることだから。

*1:ン、オラのことか?