- 作者: なだいなだ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/10/07
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
「記憶にございません。」ですが、今日読んだところから(つまりは最後の方から)印象に残ったところを要約しますと、(こころ医者が手がけるような)精神の病気というのは、言ってみれば完治することはない、と思った方が良いんですね。そうではなく、病気も自分の個性のひとつ、として受け入れ、それまでとは違った新しい生き方を模索する方がずっと良い人生を送れるだろう、と。これを僕は昔、「ベクトルの方向が変わったようなもの」と表現しましたけど。
一方で、「寛解*1目指して頑張ります。」という人も多いから、そういう生き方を否定はしないけど、目指しても達成できない人は、考え方を変えて別に治らなくたって、生きてりゃそれで良いじゃない、と開き直ることも大事なんじゃないかなぁ、と思ったりします。もっとも家族がいたり、守るものが別にあったりするとややこしいことになるのは想像に難くないですが(と、逃げの一手を打っておく)。
*1:まぁ、完治、と思っても良いでしょう。