- 作者: シャロンモアレム,ジョナサンプリンス,Sharon Moalem,Jonathan Prince,矢野真千子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/08/25
- メディア: 単行本
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んで、まぁ、内容は、一番目に回答されている方が書いているとおりなのですが、現代人を悩ませている病気は、元をたどれば人類が進化の過程で困難を乗り切るため、後先考えずにエイヤッ!と進化*1させた結果が今話題の生活習慣病なんだ、とか。
本書では、DNAに書かれている遺伝情報は運命なのか否か、というのがひとつのテーマになっていたのですが、結局のところ(最終的な結論と言えるかどうかはわからないが)書き換え可能な運命、といったところになるようです。つまり、カエルの子はカエルだけど、どのくらい高くジャンプできるか、は練習次第でどうにでも成る、と。
そうえば本書も、一線の研究者が長期休暇を利用して書かれたもののようですが、日本の大学などにもそういう制度があれば良いのにな。さらに本書の場合、共著者がクリントン元大統領のスピーチライターだったそうで、そんなこともあり一般向けに読みやすい書に仕上がっています。
*1:ただまぁ、こういう場当たり的な対応を"進化"と呼んで良いものか、という疑問は残りますが。というか、[読書]かくして冥王星は降格された - たーくんの狂人日記でもちょっと触れたように、進化=良いもの、退化or降格=悪いもの、という、言葉に対する考え方を改めないといけないのかもしれない。