た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

迷惑な進化

迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか

迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか

ある日何気なくはてなを眺めていたら、有害なものを使って危機や問題を切り抜けている例を探しています。 先程 ホンマでっかTVで 「ブラジルから鯉を空輸すると全滅してしまうが鯉と一緒に天敵のピラニアを ....のような質問が目に入り、この本面白いかも、と思い図書館から借りてきました。
んで、まぁ、内容は、一番目に回答されている方が書いているとおりなのですが、現代人を悩ませている病気は、元をたどれば人類が進化の過程で困難を乗り切るため、後先考えずにエイヤッ!と進化*1させた結果が今話題の生活習慣病なんだ、とか。
本書では、DNAに書かれている遺伝情報は運命なのか否か、というのがひとつのテーマになっていたのですが、結局のところ(最終的な結論と言えるかどうかはわからないが)書き換え可能な運命、といったところになるようです。つまり、カエルの子はカエルだけど、どのくらい高くジャンプできるか、は練習次第でどうにでも成る、と。
そうえば本書も、一線の研究者が長期休暇を利用して書かれたもののようですが、日本の大学などにもそういう制度があれば良いのにな。さらに本書の場合、共著者がクリントン元大統領のスピーチライターだったそうで、そんなこともあり一般向けに読みやすい書に仕上がっています。

*1:ただまぁ、こういう場当たり的な対応を"進化"と呼んで良いものか、という疑問は残りますが。というか、[読書]かくして冥王星は降格された - たーくんの狂人日記でもちょっと触れたように、進化=良いもの、退化or降格=悪いもの、という、言葉に対する考え方を改めないといけないのかもしれない。