た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

小林・益川理論の証明

立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力

立花隆 小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力

(帯によると)知の巨人*1立花隆による、ノーベル賞の解説本です。というか、サイアス*2に連載されていたBファクトリーの記事に、書き下ろしの記事と関係者の対談をまとめたものですね。
でも、小林・益川理論の解説本というよりは、サイアス休刊に対する立花氏の批判が多かったような印象がある。その割には、こちらの記事によると、朝日新聞のCMにも出たりしているようだし、批判も手ぬるい感じがした。だいたい、雑誌の休刊は、(インターネットの発達による)時代の流れだし*3、サイアスについてだけあれこれ理屈を並べるのは、我田引水の感をぬぐえない。
だから、読み応えがあったのは最後の対談*4のところぐらいで、なんか不完全燃焼の感が強い。(雑誌の記事を単にまとめたから)なんか編集も中途半端で、「前節」と書くべきところを「前号」として平然としてたり、とりあえず僕はあまり良い印象は抱けなかった。あと、知の巨人はパースペクティブとかいう横文字を平気で使うんですよね。これもオラの嫌いな点。

で、ノーベル賞に関する雑感ですが、今年は日本人受賞者はいなかったので、去年に比べると注目度は全然低かったですね。(オバマ大統領が、平和賞をもらったのはちょっと話題になったけど。)そうやって、日本人がいるとワッと騒いで、そうじゃない時は静か、っていうのもどうなの?とは思うんだけど。

*1:オイラは痴の巨人(?)

*2:2000年12月号をもって休刊。

*3:そらまぁ、僕も良い傾向だ、とは思ってないけど。雑誌のような紙メディアならではの価値があると思う。

*4:ここでは、僕も何回か会ったことのある生出先生(僕の師匠は、生出大明神と呼んでた。)も出てきて、ちょっと懐かしかった。