た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

ぼくが医者をやめた理由

ぼくが医者をやめた理由 (角川文庫)

ぼくが医者をやめた理由 (角川文庫)

まぁ、古本屋で¥100で買って、例によってポケットに入れてチビチビ読んだ本ですから、あまりまとまった感想はないのですが、読んでいてずっと感じていたのは、この筆者はあまりにも正直すぎるんだろうな、だから医者を続けてゆくことが出来なくなってしまったんだろうな、ということです。(最後にwikipedia:藤原新也氏が解説を書いていらしたのですが、奇しくも僕と同じことを書いていました。)
そういう(バカがつくほど?)正直な人は医者を続けられず、おそらくある種テキトーな人の方が続けられる、というのも、それで良いんかなぁ?という気がしないでもないんですが、まぁそれを言い出したらどこの世界でもそうなんでしょう。ま、オラ本格的に働いたことはないけど、バイト時代(某大手予備校のチューター)のことを思い出しても、そんな気がする。*1
なお、本書はだいたい'70〜'80年代の医療事情をベースにしているんでしょうが、ここで語られていた問題(例えばガンの告知とか)は、ほとんど解消されないまま現代の医療へと繋がっている気がする。だから、確かに古い本だけど、今読んでも十分役に立つ書だと思いますよ。
あれ、でも Wikipedia で筆者の項をひいてみたら(wikipedia:永井明)、2004年に亡くなっていたんですね。合掌。もっと長生きして、現代の医療に鋭くメスをふるってほしかったですね。

*1:ってことは、ある程度続けられたオイラは、やっぱどっかテキトーな部分があったんでしょうかね。そらそっか。生徒が大学に落ちた当日でも、雀卓囲んでたくらいだから…