た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

本当の脳死

本当の脳死―我が息子玄山へのレクイエム

本当の脳死―我が息子玄山へのレクイエム

著者の千葉太玄さんは、息子の玄山さんをアメリカで(おそらく)事故で亡くされたそうで、普通の市民(専門家ではない)ではありますが、それだけに下手な専門家の言うことよりよっぽど信頼できます。
で、本書を読んでわかったことは、脳死になった人の臓器が他人の役に立っている、ということは、ご遺族の心の支えにはなり得る、ということですかね。また、脳死は、無益な死後治療を避けるために導入するべきで、臓器移植とは分けて考えた方が良いのではないか、とも語っていました。とは言っても、臓器移植のためには(あまり良い表現ではないが)新鮮な臓器が必要なので、この二つは切っても切り離せないと思いますが。
全体としては、日本でも早く脳死・臓器移植の法整備を進めるべきだ、という論調です。