た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

新しい物性物理

新しい物性物理―物質の起源からナノ・極限物性まで (ブルーバックス)

新しい物性物理―物質の起源からナノ・極限物性まで (ブルーバックス)

http://d.hatena.ne.jp/takahiro_kihara/20081104
の続きです。(要は、あれからさらに三ヶ月弱積ん読してたってことですなorz)
でまぁ、最後まで読んだ感想をまとめるなら、前半はなぜ物性物理を理解する上で重要となる電子の振る舞いを概説し、後半では現代(物性)物理の核を成す話題(ナノテクなど)が網羅的に紹介されているので、最近の科学技術はよくわからない、もっとよく知りたい、という方々には、是非お勧めしたいですね。もっとも、前回のエントリでも他書に譲る部分が多いようなことを書いていますが、後半部分でも本書では割愛されている部分が少なからずありますけどね。でもその原因は、本書が悪いわけでは決してなく、現代の物性物理が高度に進歩していてとても一冊の新書では紹介しきれないからです。¥1,000強で現代(物性)物理の話題が網羅的に紹介されているわけですから、そういう意味ではお買い得かもね。まぁかく申す私めも、同じ物理でも物性の分野とは二十年弱ご無沙汰だった訳だから、なかなか新鮮で読み応えがあった。